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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年10月27日
NO2456
◆外国人技術者が「珍しくない」時代へ
~1級土木取得のベトナム人現場代理人から学ぶこと~
建設業界における外国人技術者の活躍が、
いよいよ本格化してきました。
特に注目されたのが、
岐阜県の建設会社に勤務するベトナム国籍の
チャン・ディン・クイさん。
30歳にして1級土木施工管理技士に合格し、
岐阜県発注工事の
現場代理人も務めたというから驚きです。
しかも論文形式の第二次検定を
日本語で書き上げ、初挑戦での合格。
これは日本人でも簡単ではありません。
チャンさんは、
ベトナムの大学で建設技術を学び、
来日後に日本語学校に通いながら、
複数の建設会社で
実務経験を積んできたそうです。
▼現場での評価も非常に高く
「日本人でも緊張する仕事を立派にやり遂げた」
「発注者の信頼を得て、評判も良い」
と、会社の社長も太鼓判。
このような事例を受けて、
今では瑞浪市やその周辺でも、
外国人技術者の採用が広がっているとのことです。
◆技人国の在留資格、1万6000人を突破
実際、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の
在留資格を持つ建設技術者は、
2024年10月時点で1万6161人。
なんと9年間で8.3倍に増加しています。
一方、技能実習や特定技能の在留資格を持つ
「作業者」が圧倒的に多い現状ではありますが、
技術系人材の増加ペースはそれを上回っています。
◆若手人材確保が困難な今、「文系」や「女性」以上に期待されるのは?
中堅・中小の建設会社では、
理系人材の確保が難しく、
文系人材や女性を採用するなど
工夫をしてきました。
しかしそれにも限界があり、
今、注目されているのが
「外国人技術者の戦力化」です。
「文系人材をゼロから育てるよりも、
専門知識を持つ外国人を育てる方が現実的だ」
と話す建設会社の声も。
さらに、外国人技術者は
勤務地に対するこだわりが少ないため、
技術者不足が深刻な地方にとっても
ありがたい存在となっています。
◆採用には“育て方”がカギ
一方で、文化や宗教、価値観の違いから、
企業側の「受け入れ体制」が
極めて重要になります。
外国人雇用に詳しい専門家は、
「育て方によって、活躍度合いも
エンゲージメントも大きく変わる」
と指摘しています。
例えば、
・キャリアパスを定量的に示す
・成長に応じた評価制度を用意する
といった工夫が、定着率アップにつながります。
◆まとめ:外国人技術者がもたらすもの
いまや、建設業界における外国人技術者は
“特別な存在”ではなくなりつつあります。
これからの現場運営において大切なことは、
「日本語が不自由だから」「文化が違うから」
ではなく
「どうすれば力を発揮してもらえるか」
という前向きな視点で、
受け入れと育成を考えることです。
そして、現場トップとして、
外国人に限らずすべての技術者が
働きがいを持てる環境づくりが
求められています。
建設業の未来を支えるのは、国籍を問わず、
志を持ったすべての技術者です。
ベトナム人技術者採用のポイントについて
説明会を開催します。
ぜひ人手不足解消の一手とお考えください。
※参考:「日経クロステック/日経コンスト
ラクション 2025.10.16」夏目貴之記者記事より
※本メルマガの内容は、国土交通省の
「外国人建設技術者の採用・定着に向けた
ハンドブック」などをもとに再構成しています。
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