若手社員を5年で一人前にする方法【がんばれ建設1510】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年3月23日
NO.1510
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今日の一言
「「人を育てる」より「人が育つ組織を作る」」
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人材育成は次の3ステップで進めます。
1)能力を上げる
能力とは知識です。
例えば測量の能力を高めるとしたら、
測量に関する知識を教えることです。
2)実践(行動)させる
いくら知識があっても、実際にできるとは限りません。
測量でいうと、実際にやらせることです。
トランシットやレベルを据えさせたり、墨をうったりさせることです。
3)成果が出る
正しい知識のもとに、正確な行動をしてこそ成果が出ます。
測量でいうと、精度の高い丁張りをかけたり
ポイントを落とした結果、品質の高い建設物を作ることです。
つまり、
能力向上 → 実践・行動 → 成果
の順が大切です。
一方、実践・行動しているうちに、能力が向上する
ということもあります。
例えばコミュニケーション能力です。
1対1で面談をしたり、協力会社との交渉を実践するうちに、
するうちどのように話せば相手に気持ちが伝わるのか、
交渉が妥結するのかという能力が身につきます。
また読書という行動をとったのち、能力が向上することは
よくご存じでしょう。
つまり、
実践・行動 → 能力向上 → 成果
ということもあるのです。
若手を5年で「一人前」にするためには、成果を出すための
実践・行動を強制することが重要です。
・読書&レポート作成
・社員との面談(1対1の面談)
・KYKや会議での発言
・清掃(業務として仕事の時間内にさせる)
・「はい」「ありがとう」という発声
これらの行動を強制することがとりわけ若手には重要です。
同時に、なぜその行動をする意味があるのかは
「知識」として伝える必要があります。
これまで若手を教育する手法として書いてきましたが、
現場代理人でも工事部課長でも行動を強制することの
重要性は同じです。
ただし強制する行動が異なります。
現場代理人であれば
・部下や職長との面談
・VE提案、改善提案を考える
・ビジネス書を読む
工事部課長であれば
・社長、部下との面談
・マネジメント書を読む
・社外の人に会う
これらの行動を強制していると、次第にその行動が習慣化し、
それに関する能力が高まり、その結果、成果が出ます。
そうなると「人が育つ組織」になるのです。
私は「人を育てる」ことよりも、「人が育つ組織」を
作ることの方が、重要で効果的だと思っています。
「人が育つ組織」にするためには、望ましい行動を
強制するだけでなく、上司がその行動を実践している必要があります。
つまり上司が「模範的な態度」を実践する必要が
「人が育つ組織」には欠かせないのです。
望ましい行動を上司自らが実践し、それを部下に強制することで、
「人が育つ組織」を作りましょう。
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【編集後記】
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現場で働くミャンマー人の方々をよく
見かけるようになりました。
多くの方のご要望にお応えして
「日本の建設業界で働く人のための
建設専門用語300 ミャンマー語 完全解説」
を作成しました。
ミャンマーから来た方々が一日でも早く
現場になじめるよう、ご活用ください。