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社長ブログ

地方建設会社の挑戦!遠隔施工が変える現場と働き方 ~未経験者・女性が活躍する新しい土木現場~【がんばれ建設2411】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年7月2日
NO2411


◆地方建設会社の挑戦!遠隔施工が変える現場と働き方 ~未経験者・女性が活躍する新しい土木現場~



最近、ある地方建設会社の取り組みに

業界の注目が集まっています。

それは、新潟市に本社を置く「広瀬」という

社員数190名の中堅建設会社が、

遠隔施工を“普段使い”しているという事例です。



現場は、新潟港(東港区)で行われている

ふ頭用地整備工事。通常の現場なら、

作業員が乗り込んで操作するバックホーを、

23kmも離れたオフィスから

遠隔操作しているのです。

しかも、操縦しているのは、

今年1月に小売業から転職してきたばかりの

女性社員。彼女は自社敷地内での練習を経て

建設機械の資格を取得し、4月から遠隔施工の

現場オペレーターとしてデビューしました。



この「Smart Construction Teleoperation」

というコマツとEARTHBRAINが開発したシステムは

複数のモニターや操作レバーを備えた

専用コックピットから、

現場の建機を動かします。

建機には複数のカメラが搭載され、

俯瞰カメラとあわせて死角もカバー。

衛星通信「Starlink」を活用することで、

リアルタイムかつ安定した通信環境も確保しています。



導入に当たり、同社は国交省のガイドラインや

労基署向けの安全資料も自社で作成。

当初64ページだった書類を、現場での工夫により

7ページにまで簡素化することに成功しました。

このように、現場での技術導入と同時に、

安全管理や対外説明の工夫も進めている点が

特筆すべきポイントです。



この遠隔施工がもたらす最大の変化は、

「働き方の柔軟性」です。現場に行かずとも

作業ができるため、渋滞に巻き込まれることも、

長時間通勤に疲弊することもありません。

朝礼の10分前に出社すればよいという

この新しい働き方は、出産や育児と両立する

社員、介護中の社員などにとっても

希望の光になるでしょう。



また、同社では遠隔施工に合わせて

女性オペレーターを5名採用。

柔軟な勤務体制の中で、家庭の事情を抱える

社員も安心して働けるよう配慮しています。

このような

「環境づくり」と「チャレンジの後押し」は、

まさに「部下の主体性を高めるマネジメント」の

実践例でもあります。



国交省も「i-Construction 2.0」の中で、

遠隔施工を含めた「施工のオートメーション化」

を推進しています。

令和6年度には

21件の直轄工事で遠隔施工を導入し、

今後も通常工事への拡大を図る方針です。

まさに「トップが明るく前を向くことで、

現場も変わる」という好例ではないでしょうか。



若手技術者の皆さんには、

今後ますます進化する技術や働き方を受け入れ、

挑戦していく姿勢が求められます。

私たちの業界は、

いま変革期の真っ只中にあります。

この流れに乗り、変化を楽しみながら

キャリアを重ねていきましょう。



日経クロステック 6/18の記事を

一部参考にしました。

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