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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年4月11日
NO2378
◆建設会社の後継社長が行うべき5つのこと
「うちの社員のモチベーションが低い」
「若手が辞めていく」
そんな悩みを抱えている建設会社の
後継経営者の方は多いのではないでしょうか。
今回は、あるIT企業A社の5代目社長が
「平均年収40%アップ」「離職率2%以下」を
実現した事例を、建設業でどう応用できるか
という視点でお伝えします。
【1】“ビジョンの見直し”を現場視点で行う
A社では「VISION40」と題して、
「年収40%UP」「社員数400人」などを掲げました。
建設業であれば、以下のように落とし込めます。
・2028年までに社員年収を30%アップ
・3年以内に元請け工事比率を40%に引き上げる
・資格保有率を全体の80%に
・残業時間月平均20時間以下の実現
目標を“積み上げ”ではなく数年後からの
“逆算”で設定するのがポイントです。
【2】全社員との1on1を実施し、現場の声を「経営判断の材料」に
A社改革の第一歩は、
全社員との1on1面談でした。
建設会社でも「施工管理職」「事務系」
「技能職」「パートナー企業」と
役割は多岐にわたりますが、それぞれに対して、
どんな仕事にやりがいを感じているのか
何に不満や不安を感じているか
会社にどんな未来を望んでいるか
を“聴く”ことで、現場の真の課題と
ポテンシャルが見えてきます。
【3】「利益の源泉」に着目した業務改善
A社では受託開発等の上流工程にシフトしました。
建設業では、
・下請けから直請けへの転換(顧客開拓)
・設計・提案から施工まで一貫体制を構築
・高付加価値工種への注力(特殊工法・省力化施工など)
・ICT施工、BIM/CIM、ドローン計測の導入による高単価提案
など、「儲かる構造」をつくることが、
給与や働き方改革の財源になります。
【4】待遇改善とエンゲージメント強化の両立
年収アップや人員拡大は
“結果”であって、“手段”ではありません。
A社で社員の定着率が上がった理由の一つは、
「人間関係の質」が高まったことだと言います。
建設業でも、以下のような工夫が考えられます。
・現場のペア制・メンター制を導入
・社内チャットや報告ツールでの定期的な声かけ
・「ありがとう」を言い合う文化づくり(表彰やスタンプなど)
人間関係の質が変われば、
働き方改革も定着しやすくなります。
【5】忖度せず、判断は「市場」と「現場の声」を基準に
最後に、A社の5代目社長が何より大切にしたのは
「前経営者への忖度ではなく、
社員と市場に向き合うこと」という姿勢でした。
建設業でも、「昔ながらのやり方」や
「先代からのしがらみ」に縛られていては、
時代の変化に対応できません。
「今の若手は何を求めているのか」
「顧客が期待している価値は何か」
それを捉え、決断するのが
“令和の後継社長”の役割です。
建設業でも、社員が夢を持てるビジョンと、
耳を傾ける姿勢があれば、会社は大きく変わります。
まずは「目指す姿」を数字で描いてみませんか?
そして、「社員の声を聞く」ことから
始めてみてください。
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【編集後記】
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ハタ コンサルタントの花壇には
チャーミーレイと桜が花開いています。
事務所で花が咲くと華やかです。
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社長ブログ