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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年10月20日
NO2453
◆「千本ノック」が技術者を育てる─イチローに学ぶ反復の力
「小さなことを積み重ねることが、
とんでもないところへ行くただ一つの道」
これはイチロー選手の名言です。
彼は天才と称されながらも、地道な努力を
積み重ねたことを誇りにしていました。
高校時代は毎晩10分間の素振りを
3年間欠かさず続けたと言います。
派手さのないこの行動こそが、
後の偉業の土台を作ったのです。
この「千本ノック方式」とも言える反復練習は、
スポーツに限らず、私たち建設技術者にとっても
重要な育成手法です。
◆凡事徹底─掃除に見る「反復」の力
「掃除を通して心を磨く」ことで知られる
鍵山秀三郎氏も、千本ノック的な反復の実践者です。
「凡事徹底。誰にでもできる平凡なことを、
誰にもできないくらい徹底して続ける」
日々の現場清掃、安全点検、道具の手入れ……
当たり前のことを、
誰よりも丁寧に、誰よりも続ける。
この姿勢こそ、若手技術者が
一人前に成長する近道です。
◆禅に学ぶ「潜在力を引き出す反復」
禅では、掃除や炊事、畑仕事などの
日常作業「作務(さむ)」も修行とされます。
「掃除即修行」
(掃除は心を磨くための修行である)
「潜行蜜用は愚の如く魯の如し」
(本当に大切なことは、人目に触れず、
ひっそりと愚か者のように
(あるいは役に立たない者のように)
行い続けることである)
たとえ誰にも気づかれずとも、
コツコツと作務を重ねることで、
人としての深みが育ちます。
現場でも同様です。誰に褒められなくても、
寸法確認を何度も行う、
測量の手順を毎朝見直す、
図面を何度も赤入れする──
これら地道な反復が、
技術者としての「軸」を作ります。
◆ジョブズもやっていた「プレゼンの千本ノック」
意外かもしれませんが、
Appleのスティーブ・ジョブズも
プレゼン1回につき、
90回ものリハーサルを重ねたそうです。
スライドの切り替えのタイミング、
間の取り方、目線──
すべてを「反復」で磨き上げていました。
建設業でも同じです。
報告資料の説明練習や協力会社への指導、
元請との調整など、
一発勝負では成果は出ません。
何度も繰り返す「準備こそが力」なのです。
◆技術者としての「千本ノック」を自ら課す
建設現場では、千本ノック的な反復を
以下のように応用できます。
・安全朝礼での話し方を毎日練習する
・施工計画の作成を繰り返して改善する
・測量の手順を毎日記録しながら精度を高める
・図面修正に何度も取り組み、納得いくまで見直す
こうした繰り返しが、やがて
「意識しなくても体が動く」状態をつくりあげます。
◆結びに──「継続こそが力」
「愚直に、反復を続ける者だけが、
自分の中の未知の力を引き出すことができる」
アスリート、掃除の達人、禅僧、IT起業家──
ジャンルを問わず成功している人の共通点は、
「反復」でした。
あなたも、今日から自分なりの
千本ノックを始めてみてはいかがでしょうか。
その日々の積み重ねが、
やがて「とんでもないところ」へと
あなたを導いてくれるはずです。
※参考文献:
『「意識しない」力 うまくいくときは、
結局みんな、自然体』文響社 小林 弘幸 (著)
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【編集後記】
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上記にも記載しましたが
作家喜多川泰さんの講演を企画しました。
私は喜多川さんの本はほとんど読むほどの、
大ファンです。
読みやすく、学ぶことが多いものばかりです。
特に「運転者」はお勧めです。
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社長ブログ