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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年6月2日
NO2399
◆「育成なくして指導なし」人材育成3つの極意とは
皆さんの職場には、
「人が自然に育つ土壌」があるでしょうか?
建設現場では、
常に若手技術者の育成が課題となっています。
技術や知識を教える「指導」だけでは、
なかなか人は育ちません。
実はその前に必要なことがあります。
それが、「育成=やる気にさせること」、
そして「土壌=育つ環境を整えること」です。
◆【育成】コップを上に向ける
人に何かを教えるとき、
まず「コップを上に向ける」ことが大切です。
これは、「やる気-学ぶ意欲」のない状態で
知識を与えても意味がない、という例えです。
やる気-学ぶ意欲を引き出すにはどうするか?
日頃の努力を認める
小さな成果を褒める
本人の努力に共感する
安心して働ける環境をつくる
こうした関わりが、若手の心の
“受け皿”を作ることにつながります。
◆【指導】水を注ぐ
やる気というコップが上を向いてはじめて、
「指導=水を注ぐ」ことが活きてきます。
体系的な教育プログラムや
キャリアプランも大切ですが、
現場での指導はもっと地道な積み重ねです。
例えば、「工事写真の撮り方」「KY活動の進め方」
「協力会社との接し方」など、経験と知識を
惜しまず伝えていくことが重要です。
◆【土壌】“背中”が育てる現場
ある新入社員が、こう語ったそうです。
「僕は特別な指導は受けていません。
先輩の仕事への取り組み方をマネしているだけです。」
彼の先輩は、昼休みに勉強をし、
机を整理整頓し、車も清潔に保つ人でした。
それを見た新人も、
自然に同じ行動を取り始めたのです。
つまり、「人が育つ職場」とは、言葉ではなく
“模範的態度”が語る現場なのです。
◆「やる気」「やり方」「やる場」の3点セット
人材育成に必要なのは、次の3つ。
やる気を引き出す=育成
やり方を教える=指導
行動をまねしたくなる環境をつくる=土壌
この3つが揃ってこそ、
若手が自発的に学び、成長していきます。
特にベテラン技術者の皆さんにお願いしたいのは
自らが模範を示すこと。
「整理整頓」「安全意識」「学ぶ姿勢」
──どれも日々の習慣から伝わります。
◆育つ土壌をつくるのは、あなたの“日常”
指導書やマニュアルでは伝えきれない、
職場の空気や所作こそが「育つ土壌」です。
どんなに良い教育プログラムを用意しても、
育つ雰囲気がなければ人は根付きません。
だからこそ、今日も机を整え、
後輩と一緒に弁当を食べ、
何気ない会話を大切にしてみてください。
育成なくして指導なし。
そして、指導は、良き土壌の上にこそ根を張る。
次代を担う技術者たちは、
皆さんの普段の行動を見ています。
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【編集後記】
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6月に入りました。
雨が多い季節に入りますが
新緑がきれいな季節とも言えます。
憂鬱になりがちな気分を吹き飛ばしてがんばります。
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社長ブログ