建設会社のお困りごと支援 ハタ コンサルタント株式会社

社長ブログ

うっかりミスをなくすたった一つの方法とは【がんばれ建設2462】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年11月12日
NO2562


◆うっかりミスをなくすたった一つの方法とは



建設現場では、毎日のように判断を求められ、

イライラしたり、気が散ったり、

うっかりミスが発生したりします。



そんな時、よく「もっと気合を入れろ」

「意志が弱い」と言われがちですが、

実は重要なのは【気合よりも仕組み】なのです。



今回は、その「仕組み」のひとつとして、

心理学でも高い効果が証明されている

「イフ・ゼン・プランニング

(If-Then Planning)」をご紹介します。



◆「もし○○なら、××する」とあらかじめ決めておく



たとえば、こんな経験はありませんか?



「暑くて集中できないまま、配筋チェックを終えてしまった」



「ミスをした部下に感情的に注意してしまった」



「疲れていたため、とりあえず目の前の書類にハンコを押してしまった」



こうした行動は、

“瞬間の気分”に流されてしまった結果です。



これを防ぐための方法が

「イフ・ゼン・プランニング」です。



◆たとえば現場ではこんな使い方ができる



◎現場技術者の場合:



If:「疲れて集中力が切れてきたと感じたら」

Then:「目を閉じて深呼吸を3回してからチェック作業を再開する」



If:「怒りがこみ上げてきたら」

Then:「まず30秒、何も言わずその場を離れる」



If:「図面の修正を終えたとき」

Then:「必ず第三者にチェック依頼する」



◎若手技術者の育成にも:



If:「部下が質問に来たとき」

Then:「まず『どう思う?』と聞いてから答える」



If:「若手が報告してきたら」

Then:「必ず『ありがとう』の言葉を添える」



こうして「迷わず即行動できるパターン」を

自分の中にあらかじめ決めておくと、

脳のエネルギー消費を抑え、

ストレスや判断ミスを防ぐことができます。



◆実験で証明された効果



ドイツ・コンスタンツ大学の研究では、

「もし甘い物が食べたくなったら、忘れる!」

と唱えるだけで、実際の摂取量が

約半分に減ったという結果が出ています。



またテニス選手を対象にした研究では、

「イフ・ゼン・プランニング」を取り入れた

選手のパフォーマンス評価が、

他グループを大きく上回ったという報告もあります。



◆“自分との小さな約束”を決めておこう



この方法の本質は、

「自分と小さな約束(コミットメント)をすること」です。



日々の現場で「こうなったら、こうする」と

事前に決めておくことで、余計な迷いが減り、

セルフコントロールが劇的にしやすくなります。



失敗やミスを防ぐだけでなく、

「落ち着いた上司」「信頼される技術者」として、

周囲からの評価も高まるはずです。



◆まとめ:今日から始めるIf-Thenプラン



最後に、すぐに実践できる

“現場で使えるIf-Thenプラン”を3つご紹介します。



「もし朝から段取りがうまくいかなくなったら、必ず5分間現場を巡視して再整理する」



「もし図面チェックで迷ったら、その場で“誰かに相談する”と決めておく」



「もし部下が失敗して落ち込んでいたら、『ありがとう、大丈夫だ』のひと言を伝える」



意志に頼らず、

仕組みで自分をコントロールする。

それが、これからのスマートな技術者の姿です。



※内容は『ハーバード、スタンフォード、

オックスフォード… 科学的に証明された

すごい習慣大百科』(SBクリエイティブ)を

参考に再構成しています。



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【編集後記】
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すっかり涼しくなってきました。

私の周りでも風邪やインフルエンザに

かかっている人が増えています。

くれぐれもご安全に。


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