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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年7月14日
NO2416
◆どうすれば若手技術者の主体性を高めることができるのか
若手技術者が「言われたことしかしない」
「指示待ちだ」と感じたことはありませんか。
実はこれは、本人の資質の問題ではなく、
私たち上司・先輩側が“夢中になれる環境”を
与えられていないからかもしれません。
教育AIの専門家、小宮山利恵子さんは、
次のように語っています。
大人が指図するのではなく、
子どもが自ら「好き」「得意」と思えるものを
見つけて夢中になれる環境を与えなければならない。
そして、教える側の大人こそが学び続け、
時代に合わせて価値観や知識を
アップデートしなければならない。
この言葉は、子育てに限らず
「上司と部下」「先輩と後輩」
の関係にも通じるものです。
たとえば、現場で若手がミスをしたとき、
「なぜこんなことも分からないんだ」
と怒るのではなく、
「この失敗から何を学べるだろうか」
と共に考える。
また、若手が興味を示していることに対して、
「面白そうだな、それを一緒にやってみよう」
と声をかける。
こうした小さな対話が、若手の
「ゼロからイチを生み出す力=ゼロイチカ」を
育むことにつながります。
◆ゼロイチカとは?
小宮山氏は、これからの時代に必要な
人材力として以下の5つを挙げています。
気づく力
対話する力
探究する力
行動する力
失敗する力
これらは、いずれも現場で必要とされる力であり
机上の教育だけでは育ちません。
それよりも、現場という
「リアルな挑戦の場」でこそ身につくものです。
◆現場は「好奇心」を育てる場所に
建設業界では、従来の上下関係や
形式を重視する傾向がありました。
しかし、今注目されているのは
「肩書や年齢に関係のないフラットな関係」です。
それは「サードプレイス(第3の居場所)」
のような、自由で安心できる空間。
たとえば、コミュニティカフェや
コワーキングスペースのような、
出入り自由で対話が生まれる場所です。
現場もまた、そうした
「居心地の良い場所」に変えていく必要が
あるのではないでしょうか。
誰もが自由に意見を言え、
「挑戦してもいいんだ」と思える空気づくり。
それが、若手技術者を夢中にさせ、
成長につながるのです。
◆大人も学び続ける
時代は大きく変わっています。
生成AIの登場、法改正、働き方改革、ICT施工――。
こうした変化に対応するためにも、
私たち技術者自身が「学び続ける姿勢」を
持たなければなりません。
若手の「好奇心の種」を育てるには、
まず私たちが「学ぶことに夢中であること」が
一番の近道です。
若手を育てることは、自分を育てること。
今日も現場が、誰かの「夢中」が生まれる
場所でありますように。
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【編集後記】
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冬に防寒着を支給しているように、
夏に空調服を支給する会社が
増えています。
熱中症対策が義務化されたためです。
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社長ブログ