建設会社のお困りごと支援 ハタ コンサルタント株式会社

社長ブログ

なぜ、現場で「言いにくいこと」を言わない技術者は一流になれないのか【がんばれ建設2393】

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年5月19日
NO2393


◆なぜ、現場で「言いにくいこと」を言わない技術者は一流になれないのか



現場での施工管理において、最も悩ましいのが

「言いづらいことをどう伝えるか」という

問題ではないでしょうか。



・協力会社の手戻りを指摘したいが、関係悪化が怖い

・後輩のミスを正したいが、やる気を削ぐのが不安

・会議で反対意見を出したいが、場の空気が気になる



こうした悩みを、私たちはよく

「感情的な問題」として捉えがちです。

でも、実はそれを「論理的な問題」として

捉え直すことで、突破口が開けます。



◆感情的 vs 論理的──問題の“切り替え”が鍵

感情的問題とは、

「感情が先に立って行動を止めてしまう状態」。

一方で論理的問題とは、

「目的を達成するための方法を冷静に考える視点」です。



たとえば、



感情的な捉え方:

「この注意をしたら、後輩が気を悪くするかもしれない」

論理的な捉え方:

「どう伝えれば、後輩が前向きに受け止められるか?」



この“視点の切り替え”が、

感情に振り回されない判断力につながります。



◆建設現場の実例で考える「問題の捉え直し」



ケース1:協力会社に対する不具合の指摘



感情的問題:

「言えば反発されそう。関係が悪化するかも」



論理的問題:

「納得してもらうには、どの根拠と資料を

 準備すれば良いか?どう伝えれば改善につながるか?」



ケース2:若手技術者の報連相不足



感情的問題:

「また叱ることになるな。

 指導がきつくて嫌われてしまいそう」



論理的問題:

「どのタイミングで、どんな伝え方をすれば、

 報連相の大切さが伝わるか?」



ケース3:上司への改善提案



感情的問題:

「自分の評価が下がったらどうしよう」



論理的問題:

「誰を味方につければ通しやすいか?

 どんな形なら受け入れてもらいやすいか?」



◆悩みことを“前提”にしてしまうと進める



「伝えるかどうか」で悩むのは感情的問題です。

でも「伝えるのは前提。どう伝えるかを考える」

のが論理的問題。



このように悩み事を前提に変えるだけで、

自分の行動をコントロールしやすくなります。



◆一流のリーダーは“感情”より“行動”で解決を導く



現場リーダーは、感情と対話しながら

意思決定を求められる立場です。

だからこそ

「これは感情に支配されているのか?

それとも論理的に考えられているか?」

という視点を持つことが重要です。



建設業は、技術力だけでなく

人間関係のマネジメントも問われる職業です。

感情的な壁にぶつかったときほど、

「論理的に捉え直す」という習慣を、

ぜひ意識してみてください。



『できるリーダーが「1人のとき」に

やっていること マネジメントの結果は

「部下と接する前」に決まっている』

大野栄一著を一部参考にしました。



*************************************************
【編集後記】
*************************************************

先週末は、広島で新入社員研修を行いました。

広島も外国の方を多く見かけました。

日本でよい思い出を作ってもらいたいものです。

*************************************************

研修・個別コンサルティングの ご相談・お問い合わせ

0120-926-810

平日 9:00 - 11:50 / 13:00 - 17:00