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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年6月4日
NO2400
◆なぜ時間を「引き算」より「足し算」で考えると働き方改革が進むのか
「資格の勉強をしたいけれど、忙しくて時間がない」
「サービス残業をしなければ仕事がこなせない」
「目の前の現場で手一杯。これ以上は無理だ」
建設業に携わる人から、
こうした声を日々聞きます。
かくいう私も、かつては
「何かをやりたいなら、何かをやめなければならない」
と考えていました。
いわゆる「引き算」の時間管理です。
しかし、それでは一向に「やりたいこと」に
たどり着けないことに気づいたのです。
そこで今回は、「足し算」の発想で
時間を活かす方法をお伝えします。
◆時間がない人ほど“増やす”発想を
仕事ができる人は、
「これもやる、あれもやる」と
“足し算”の発想を持っています。
「あれをやるなら、これはやらない」ではなく、
「どうすれば両方やれるか?」と考えます。
実際に私が見てきた現場の所長や
ベテラン技術者で成長している人は、
皆この「足し算思考」を実践していました。
特に若手技術者の方に伝えたいのは、
「忙しい=成長のチャンス」だということ。
時間が詰まっているからこそ、密度が上がり、
思考が研ぎ澄まされ、判断力もスピードも
磨かれるのです。
◆「時間密度」を高めると成果が増える
同じ8時間でも、
密度が違えば成果も変わります。
私たちは、ただ時間を埋めればいいのではなく、
1つの行為に複数の意味を持たせることで
時間を有効活用できます。
たとえば、
・資格取得の勉強をするなら
「現場の知識に応用できる」
「部下に教えられる」
など複数の目的を持たせる。
・現場パトロールの際に「安全点検」だけでなく
「若手の行動観察」「良い施工例の記録」
などをセットで行う。
このように、一つの行動を
「複数の目的」のために活用するのが、
時間管理の達人の共通点です。
◆「ながら作業」ではなく「目的の融合」を意識する
よくある誤解に、
「食事しながら動画で語学講座を観る」
「移動中に資料を読んでおく」
などの“ながら作業”があります。
一見、効率がよさそうに見えますが、
実は集中力も理解度も下がり、
結果として“時間の浪費”になりかねません。
重要なのは、
「1つの行為に複数の成果」を持たせることです。
たとえば、現場の合間に
協力会社の方と話す時間を
「安全の意識を聞く」「工程調整」
「信頼関係構築」といった
複数目的に使うことは、十分に可能です。
◆足し算思考が、あなたを成長させる
現場で求められる
「対応力」「判断力」「マルチタスク能力」は、
引き算思考からは育ちません。
ぜひ「これもできる」「あれもやってみよう」と、
自分に“足していく”発想で、
日々の時間を活かしてみてください。
そして最後に、こう問いかけてみましょう。
「今やっている仕事に、同時にもう一つ別の
仕事(意味づけ)を加えるとすれば、
何ができるだろうか?」
その問いが、あなたの時間密度を高め、
建設技術者としての成長を
後押ししてくれるはずです。
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【編集後記】
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熱中症対策が義務化されました。
本格的な夏の前に、しっかり準備を
いたしましょう。
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社長ブログ