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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年11月17日
NO2464
◆なぜ部下にイライラをぶつけたり、協力会社に横柄な態度を取ってしまうのか
ある若手社員が、
現場で苦しい思いをしているようでした。
上司からの指導が厳しく、
なかなか成果も出せず、
精神的に疲弊していたのです。
そしてある日、こんな話をしてくれました。
「現場でうまくいかないと、
つい家で妻や子どもに
八つ当たりしてしまうんです。
誰にも言えないことを
家族にぶつけてしまって…」
あなたの周りにも、
似たような経験をしている人は
いないでしょうか?
小林正観さんは、
著書の中でこう語っています。
家庭とは、甘えをぶつける場ではなく、
自分の「幼児性」を克服するための
訓練の場である。
この「幼児性」とは何か。
それは、自分の感情を制御せず、
甘えから相手に怒りやわがままを
ぶつけてしまう性質のことです。
仕事では感情を押し殺し、
冷静に対応できるのに、
なぜか家庭では激しく怒ってしまう。
実は、こうした態度こそが「甘え」であり、
「自分を律する」という意味での
成熟が求められているのです。
家庭に限らず、
SNSや現場でも同じことが言えます。
たとえば、匿名性のある書き込みで
誰かを攻撃する。
道路で誰も見ていないからといって
ゴミをポイ捨てする。
車で割り込みをされたときに怒鳴る。
こうした「誰も見ていないから」
「バレないから」という甘えは、
すべて“幼児性”の現れです。
建設現場においても、
部下に対してイライラをぶつけてしまったり、
下請会社に横柄な態度を取ったりすることが
あるかもしれません。
しかしそれは「幼児性」を
外に向けてしまっているのです。
一流の技術者とは、技術や知識だけではなく、
「人としての成熟」が求められます。
自分の感情をコントロールし、
相手を尊重できる姿勢が、
やがて現場全体の空気を変えていきます。
幼児性を克服するというのは、
自己成長の第一歩であり、
それができる人こそが“本物の大人”なのです。
現場での厳しさを、
家庭や弱い立場の人に向けない。
その意識が、チームや家族との
信頼関係を築く基盤になります。
私たちが育てたいのは
「スキルがある人」だけでなく、
「人間的に成熟した技術者」です。
「自分の幼児性を克服する」
この言葉を、
今週一週間の現場行動指針に
してみてはいかがでしょうか。
社長ブログ