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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年8月25日
NO2431
◆なぜ50代からの人間関係には「教養」が必要なのか
ある建設会社のOBが、定年退職後に元職場へ
「遊びに来たよ」と訪れたところ、
職場の空気が凍ったように冷たかったという
話を聞きました。
送別会で
「近くに来たら、遊びに来てくださいね」と
言われた言葉を真に受けての
行動だったようですが、現役社員からは
「空気が読めない」「まだ上司のつもりなのか」
と思われたようです。
これは極端な事例ですが、
私たち技術者が直面する現実でもあります。
会社中心の人間関係は、定年退職した途端に
消滅してしまう――そんな寂しい事実を、
皆さんもどこかで感じたことが
あるのではないでしょうか。
では、定年後も豊かな人間関係を築くには、
どうすれば良いのでしょうか?
それは、
「教養を軸にした関係性を築くこと」です。
◆教養がある人とは、どんな人か?
たとえば、あなたが
「また会いたい」と思う相手を
想像してみてください。
・話題が豊富で、話がおもしろい人
・自分と話が合って、会話が盛り上がる人
そんな人となら、つい「次はあれを話そう」
「こんな場所に一緒に行ってみよう」と、
自然と会いたくなり、付き合いが続いていきます。
逆に、「同じ話ばかりで新鮮味がない」
「話していてつまらない」と感じてしまうと、
やがて関係は途絶えてしまいます。
つまり、会話のネタが豊富で、
深みのある話ができることが、
人間関係を続けるカギなのです。
その“ネタ”となるのが、教養です。
◆技術者こそ「広く学び直す」必要がある
50代以降の技術者が
学び直す際に注意すべきは、
「偏らないこと」です。
一つの技術や分野を極めるのも
素晴らしいことですが、
それだけでは人間関係の幅が
狭くなってしまいます。
たとえば、現場で若手技術者と話すときに、
「昔はな…」という武勇伝ばかり
語ってしまう上司がいます。
その結果、若手との会話が続かず、
「この人とは話が合わない」と
思われてしまうのです。
一方で、歴史・文学・時事問題・スポーツなど
幅広い話題を持っている上司は、
若手からも一目置かれます。
また、協力会社や地域住民との雑談でも、
教養がある人は自然と会話の幅が広がります。
教養とは、技術や資格だけでは測れない
「人間力」そのものなのです。
◆教養を通じて築く“第二の人間関係”
現場の引退後に訪れる“第二の人生”。
そこでは、会社組織ではないコミュニティに
参加することが求められます。
そのとき必要となるのが、上下関係のない、
フラットで多様な人間関係。
年齢や肩書に関係なく「この人と話したい」
と思われるかどうかが重要です。
その関係性の中心にあるのが、教養です。
教養を深めることは、
「人間関係の引き出し」を増やすこと。
そしてそれは、いずれ現場を離れたときに、
自分を支える大きな財産になります。
◆おわりに
「人間関係の軸は教養」
この言葉を、私たち建設技術者こそ
胸に刻むべきではないでしょうか。
建設現場で培った専門性に加えて、
幅広い知識と興味をもつことで、定年後も、
そして人生100年時代においても、
豊かな人間関係を築き続けられることでしょう。
これからの学び直しは、若手育成にも、
自分自身の人生にも、必ず役立ちます。
本屋に立ち寄り、これまで読んだことのない
ジャンルの一冊を手にしてみてはいかがでしょうか。
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【編集後記】
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週末はサッカーをしています。
猛暑の中ですが心地よい汗をかいて
鋭気を養っています。
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社長ブログ