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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年7月23日
NO2419
◆なぜ60歳以上の技術者は、若手の成功に対して「すごいね」と拍手すべきなのか
建設現場で働く私たちは、
常に「誰かと共に仕事をしている」
という現実の中にいます。
そんな現場で、今こそ見直したい言葉があります。
「己が身を達せんと欲する者は、先ず他人を達せしめよ」
「他人の愁(うれ)いを見ては、即ち自ら共に患(わずら)うべし」
「他人の喜びを聞いては、即ち自ら共に悦ぶべし」
これは『実語教』『童子教』にある教えです。
齋藤孝さんの著書では、これが
「人間関係の基本であり、人生を豊かにする鍵」
と紹介されています。
◆人の成功を心から喜ぶことができるか
ある友人が大企業の社長になったとき、
「上司が出世して、自分を引き上げてくれた」
と話していたのを思い出します。
一見謙虚な発言ですが、
実は「他人を達せしめる」ことの大切さを
体現した話でもあります。
現場でも、先輩が後輩を引き上げたり、
困っている仲間を支えたりすることで、
チーム全体の成果が高まるという経験を
された方も多いのではないでしょうか。
◆成功を拍手で讃える文化をつくる
人の成功に対して
「うらやましい」と思うのではなく、
「よかったね!」「すごいね!」と拍手をする。
この習慣は、特に60歳以上の技術者におすすめです。
年齢を重ねると、表情が険しく見えがちですが、
「拍手」を通じて感情を表現すると、
周囲との関係も自分の気分も明るくなります。
◆現場は「感情を分かち合う」場所
たとえば、チームの一員がケガで離脱したときに
仲間がその人の分まで頑張る。
これはスポーツだけでなく、
建設現場でも起こりうる話です。
「愁(うれ)いを共にし、悦(よろこ)びを共にする」
ことは、単なる理想ではありません。
現場で起こるリアルな感情を、
分かち合えるかどうかが、
チーム力に大きく影響します。
◆「他喜力」を持った技術者が成功する
西田文郎氏はこう言っています。
「世の中は、他人を喜ばせた人が勝つ仕組みになっている」
まさにその通りだと感じます。
発注者や協力会社、住民の方々を
「どう喜ばせるか」を考えて行動することは、
結果として自分自身の評価や信頼につながるのです。
「ありがとう」
「あなたがいてくれてよかった」
と心から伝える。
その感謝が、技術者としての信頼を高め、
ひいてはキャリアの成功につながっていきます。
◆まとめ:現場で実践したい3つのこと
1. 他人の成功を拍手で讃える
→チームの雰囲気が明るくなり、自分の印象もよくなる。
2. 愁(うれ)いも悦(よろこ)びもチームで共有する
→一体感が生まれ、困難な現場も乗り越えられる。
3. 人を喜ばせる行動を意識する
→発注者、協力会社、近隣住民との関係も良好に。
若手のうちから
「他人を喜ばせる力」を意識できる技術者は、
必ずチームに信頼され、大きく成長します。
今週、あなたが誰かを「喜ばせる」ために
できることをひとつ、試してみてはいかがでしょうか。
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【編集後記】
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先日取材を受けた内容が「日経ビジネス」と
「日経トップリーダー」に掲載されました。
ぜひご一読ください。
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