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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年5月7日
NO2388
◆技術提案・創意工夫で高評価を得る3つのポイントと成功事例
【本文】
「技術提案を頑張ってもなかなか評価されない
そんな悩みを持つ若手技術者の声をよく聞きます。
今回は、技術提案や創意工夫で発注者やお客様から
しっかり高評価を得るために押さえておきたい「3つのポイント」と、
実際に現場で成果をあげた事例を紹介します。
◆1.明解でわかりやすい文章で表現する
まず、読み手が一読して理解できるか。ここが最初の勝負です。
提案書を作成するときには、次のルールを意識しましょう。
・主語と述語を明確にする
・1文は60文字以内に収める
・「一般論」「事実」「意見」を書き分ける
・あいまいな表現を避け、できるだけ数値化する
(事例紹介)
ある若手社員が、施工計画書に「工期短縮に寄与します」
とだけ記載していたところ、
発注者から「どれくらい短縮できるのか?具体的に示してほしい」
と再提出を求められました。
そこで、「従来比で15%短縮、工期ベースで約30日短縮見込み」
と数値で明示した結果、提案が高く評価されました。
◆2.着眼点を見つける
いくら素晴らしい技術を盛り込んでも、
相手の不安や悩みとズレていたら評価されません。
重要なのは「着眼点」です。
・お客様や近隣住民の“不安(不)”を理解する
・関係者からヒアリングして、潜在的な不安要素を拾う
・現場や設計の特徴を把握し、的確な課題設定をする
(事例紹介)
ある土木現場では、「騒音対策」として標準仕様書通りの方法を提案していましたが、
近隣に幼稚園があったため「お昼寝の時間に重機音が響く」
ことが大きな問題となっていました。
ヒアリングでそれに気づいた担当者は、騒音が特に出やすい作業を
「午前中」に集中させるスケジュール変更を提案。
結果、クレームゼロで現場を完了することができました。
◆3.着眼点に合う解決策を考案する
着眼点を把握したら、それにぴったり合った「解決策」を考えましょう。
・標準仕様を超えた提案をする
・「不」の発生源をなくす、または減らすことを意識する
・解決策は具体的に記述(工法名や数値を入れる)
・期待効果を明記する
(事例紹介)
山間部のトンネル工事で、作業員から
「冬場の路面凍結による転倒リスク」が問題視されました。
そこで現場代理人が、工事用車両のタイヤに
「スタッドレスタイヤ」+「スパイクチェーン」の
ダブル装備を標準化し、さらに休憩所付近には「融雪マット」
を設置する提案を実施。
結果、冬期期間中の転倒事故はゼロ、
さらに発注者から「労働災害対策優良現場」として表彰を受けました。
【まとめ】
技術提案で高評価を得るには、
1わかりやすく書く
2着眼点を正しく見つける
3着眼点に合った具体的な解決策を提示する
この3つが鉄則です。
難しく感じるかもしれませんが、日々の小さな意識改善の積み重ねで、
確実にレベルアップしていきます。
ぜひ、次の提案時から実践してみてください。
社長ブログ