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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年11月21日
NO2466
◆若手社員に「敬語は必要ですか?」と聞かれたら、どう答えればよいのか
最近、現場でも
「若手が敬語をうまく使えない」
という声をよく耳にします。
「っす」「~になります」
「~させていただきます」「~の方」など、
いわゆる“バイト敬語”が
定着してしまっているケースも多く、
気になっている方も多いのではないでしょうか。
でも、ただ「間違ってるよ」と
指摘するだけでは、本人たちには響きません。
まずは「なぜ敬語を使うのか」という理由から
丁寧に伝えることが、指導の第一歩になります。
◆なぜ、現場でも敬語が必要なのか?
若手に対して、ぜひこう説明してください。
・敬語は社会の“けじめ”を表す
尊敬語や謙譲語は、立場の違いを自然に表現し
秩序ある人間関係をつくります。
・相手への“敬意”を示す手段
お客様、上司、年上の職人さんに対して、
敬語を使うことで「あなたを尊重しています」
という気持ちが伝わります。
・良好な人間関係を築く“潤滑油”
敬語には言葉に丸みをつける効果があり、
対人関係をスムーズにします。
これはまさに、松下幸之助氏が語った
「礼儀作法は社会の潤滑油」という言葉に通じます。
◆敬語の「ウチとソト」を正しく使えていますか?
建設業界では、
社内外の関係者とやりとりする機会が多く、
「ウチ(自社)」と「ソト(他社)」の
使い分けが特に重要です。
社内では上司に
尊敬語:「課長がおっしゃっていました」
他社との会話では、自社の上司に
謙譲語:「弊社の課長もそう申しておりました」
この“切り替え”が自然にできるようになるには
時間がかかりますが、日頃から先輩が
手本を見せることが何よりの教材になります。
◆意外と多い「NG敬語」そのまま使っていませんか?
間違いやすい例を挙げておきます。
ぜひ現場でも共有してください。
×「これがコンクリート打設報告書になります」
〇「これがコンクリート打設報告書です」
×「これから発表の方、いたします」
〇「これから発表をいたします」
×「お話しさせていただきます」
〇「お話しいたします」
×「おっしゃられました(×二重敬語)」
〇「おっしゃいました」
敬語は一朝一夕で身につくものではありません。
まずは先輩自身が意識すること、そして
“正しい言い回し”を共有することが大切です。
◆建設業における「ことばの力」
現場は“技能”や“段取り”が
すべてと思われがちですが、実は
「ことばの力」が現場の空気や信頼関係を
左右する場面も多いものです。
・近隣住民へのひと言
・職人さんへのお願い
・発注者とのコミュニケーション
・部下へのフィードバック
そのすべてが“言葉の選び方”で
印象が変わります。
「きれいな敬語」を使うことは、
会社の印象を左右する
ビジネスマナーでもあるのです。
◆まとめ:敬語は新人教育の基礎土台
若手が正しい敬語を身につけることは、
「しっかりした社会人」に育てるための
第一歩です。
OJTや朝礼、日々の会話の中で、
「なぜその言い方が必要なのか」を伝えながら、
形と心をセットで教えていきましょう。
「心に思っているだけでは
潤滑油とはなり得ません。
やはり形に表わし、相手に伝わりやすくし、
心と形の両面があいまった
適切な礼儀、作法であってこそ、生きてくる」
松下幸之助『一日一話』より
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【編集後記】
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改めて考えると敬語は難しいですね。
まずは自分が正しく敬語を使っているかを
確認する必要があると感じます。
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社長ブログ