【がんばれ建設】NO615【建設技術】「東京タワー物語4 施工編 鳶と鍛冶」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2013年10月2日
お世話になっている皆様。
いつもありがとうございます。
ハタ コンサルタント株式会社 降籏ふるはたです。
**************************************************
今日の一言
「鳶職人はかっこいい!」
**************************************************
先日、東京駅丸の内駅舎の建設工事の詳細について
お話しを伺う機会がありました。
たくさんの方の知恵と汗によってあの駅舎がよみがえったこと
感動的なお話しでした。
また、スエズ運河工事についても今月、
取材をさせていただくことになりました。
遠くスエズにて日本人ががんばった姿を伺って
多くの方にお知らせしたいと思います。
では本日のメインコンテンツに行ってみましょう。
**************************************************
「東京タワー物語4」
施工編-鳶と鍛冶-
■建設業部課長 管理力、人材育成力強化合宿
11月16日(土)13時~17日(日)15:00 名古屋開催
https://hata-web.com/wp/?p=2983&type=seminer
**************************************************
東京タワーは昭和33年に完成しました。
昭和33年というと、戦後の「復興」から「成長」へと
舵を切り出したころです。
戦後の日本は海外の技術を取り入れることが多かった中
東京タワーは、設計、施工のすべてを国産技術で、日本人によって
建設した点にその価値があります。
東京タワー物語をお届けしています。
今回はその4です。
前回までは設計編でしたが、今回から施工のお話しです。
東京タワーのような高い塔の施工には
ベテラン技術者と技能者の存在が欠かせません。
東京タワー建設工事は
施工は株式会社竹中工務店、
塔体加工は新三菱重工業株式会社(現三菱重工業株式会社)、
松尾橋梁株式会社、
鉄塔建設は宮地建設工業株式会社
が担当しました。
このうち、設計を担当した内藤多仲と竹中工務店・宮地建設工業は、
昭和29年に完成した名古屋テレビ塔にも携わりました。
まさに実績のあるトリオがそろい踏みしたわけです。
技能者は鳶職人、鍛冶職人、塗装職人が施工のメインです。
鳶職人とは、高い建物の建方を職業とする者の
呼び名で、木造建築から橋梁、発電所のプラント工事などを
施工するどんな高所も恐れない人たちです。
彼らは鳶装束と言われるニッカポッカと地下足袋を着用しています。
ニッカポッカは太腿のあたりがゆったりしているので
動きやすいのですが、足先や手先はキュッとしまっていて
ウインチなどに巻き込まれないようになっています。
上空は平均して風速10m/秒、200m、300m上に行くと
15m/秒から20m/秒の風が吹くこともあります。
そんな時は立っているだけで精一杯。
地上でもふらつきます。
私が建設業界に入ったときに
「鳶職人はかっこいい!」
と感じたものです。
かれらはまさにトンビのように細い鉄骨の上を
ひょいひょい歩き仕事をします。
休憩も鉄骨の上でするのですよ。
寝転がっている姿を見たこともあります。
よくサーカスで綱渡りの芸をする人がいますが
私はあれよりも、腰道具をぶら下げて
荷物を持って作業をする鳶職人の方が怖いもの知らずだと思います。
鍛冶職人とは、ここではリベットを打つ職人のことを指します。
通常「鍛冶」というと、熱した鉄を金槌で叩いて延ばし
刀や包丁をつくる人のことを思い浮かべます。
現在の建設業界では溶接工を鍛冶といったりします。
東京タワーでは、鉄骨と鉄骨を接合するために
リベット接合とボルト接合をしました。
当時まだ溶接継手は広く利用されていませんでした。
このうちリベット(直径2cm、長さ10cm程度)接合とは
リベットをコークスの上で900度くらいに加熱し、
それをつまんで上に放り投げます。
それを別の人がラッパ状の容器で受け取り、
素早く鉄骨に空けられた穴に差し込みます。
するとまた別の人が差し込んだリベットの頭を当て盤で押さえ
反対側にいる人がリベットの脚をハンマーで叩いてつぶし
鉄骨に密着させるというものです。
つまりは4人の息が合っていないと良い施工ができないし
危険でもあります。
中でも加熱したリベットを10mほど上の仲間に
ピタリと投げ上げる様は、まさに職人技です。
話は変わりますが、木造住宅で土壁を施工することが
あります。
このとき、地上で石膏土、海砂、粘土、すさ藁を混ぜて材料をつくり
それを2階の施工場所まで投げ上げます。
左官職人がそれをキャッチして壁に塗りつけます。
これも鍛冶職人同様、投げ手と受け手の
コンビネーションが重要ですね。
まだまだ続きがありますが、今回はこのへんで。
*************************************************
■建設業部課長 管理力、人材育成力強化合宿
11月16日(土)13時~17日(日)15:00 名古屋開催
https://hata-web.com/wp/?p=2983&type=seminer
■9月号ビデオレター、大人気のため、まだアップしています。
雑談力について話しました。
http://www.youtube.com/watch?v=dv1FzQgYXzw
■「原価低減5つのポイントポスター」
「成果を出す現場代理人ポスター」
https://hata-web.com/teaching_text/index.php#poster
会社や現場に張り出せば
社員さんや作業員さんの意識向上は間違いありません。
値段はA2サイズ1枚1,400円、A1サイズ1枚1,800円です。
■技術提案について動画で学べます。
国土交通省、各都道府県の書式で解説しています。
https://hata-web.com/video_list.html
*************************************************
【編集後記】
*************************************************
きょうは宮城県仙台に来ています。
今週はこの後、岐阜に移動し、愛知にて
ビデオ撮影をし、週末には弊社の経営計画発表会です。
今週もがんばります!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【発行】ハタ コンサルタント株式会社 代表取締役 降籏 達生
【所在地】愛知県名古屋市中村区名駅4-2-28 名古屋第2埼玉ビル
【電話】052-533-9688 【FAX】052-533-9689
【ホームページ】https://hata-web.com/
【作者に直接メールする】furuhata@hata-web.com
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■