【がんばれ建設】NO 1318【建設技術】「効果的な技術提案につながるメモの書き方」
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年4月26日
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今日の一言
「ファクト、抽象化、転用」
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「効果的な技術提案につながるメモの書き方」
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会議、打合わせ、現地踏査の際、ノートや野帳にメモをする
ことでしょう。
その際、効果的な書き方をしなければ、せっかく書いたメモを
活かすことができません。
ではどのように書けば良いのでしょうか。
ノートは原則、「見開き」で使います。
●ファクト
左ページに見聞きした、客観的な事実を書きます。
ミーティングであれば、そこで交わされた会話の内容を掻(か)
い摘(つま)んで書きますし、仕事以外での場面でも、何か自
分の琴線に触れたものがあれば、その現象自体が「ファクト」
なので、左側のページにまず書き記しておきます。
●抽象化
「抽象化」した要素を書きます。
右ページの左側には左ページの「ファクト」を見つめて、そこで
書かれている具体的な内容を「抽象化」します。
そこで重要なのは、抽象化する際の「問い」です。
例えば、目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前を
つけて呼び直す(現場が狭い→接触の危険)。
それは、「What型」と呼べるでしょう。
一方で、目の前の現象にはどんな特徴があるか、ということを
深堀りして考える。
これは、「How型」と呼びます。
そして、うまくいった創意工夫提案を他の現場に転用したい。
このとき私たちは自分の心に、「Why?」と問うでしょう。
●転用
抽象化した気づきを別の何かに適用して実際に行動を変える
ため、右ページの右側には、「転用」の要素を書いていきます。
「〇〇という現場状況を受けて、こう変えてみよう」という
実際の改善提案につながるまで落として書くことが重要です。
事例1 施工検討にて
●ファクト
現場踏査をしたら現場前の道路の交通量が多い
●抽象化
WHAT(言い換えると)工事が始めると渋滞のおそれ
HOW(特徴) 朝夕に特にひどい
WHY(理由) 通勤車両に加えて、1km先で別の工事をしている
●転用(対策)
工事用道路を別ルートに変更しよう
事例2 社内会議にて
●ファクト
会社全体の工事粗利益が低い
●抽象化
WHAT(言い換えると)赤字体質
HOW(特徴) 3現場での赤字が大きく、その他は平均レベル
WHY(理由) 3現場の担当技術者の設計変更交渉能力が低い
●転用
設計変更交渉能力が低い現場担当者には、部課長がフォロー
して確実に工事費増額を目指す
メモをする上で、この、「転用」という段階にまでたどり
着くことが、重要です。
単にファクトを書くに留まらず気づきを抽象化することは
必須ですが、抽象化で止まってしまうと、特に単なる「評論家」
になってしまいます。
気づきをアクションに「転用」することを通じて、自分の日々
の仕事が、そして人生が、変わっていきます。
本当に人生を変えたいと願うのであれば、ノートの一番右側も
忘れずに、なるべく意識的に埋めていくようにしましょう。
ここまでお伝えした「ファクト→抽象化→転用」という一連の
流れが知的生産メモにおける最大のポイントです。
『メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)』
前田裕二著(幻冬舎)を一部参考にしました
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【編集後記】
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昨日は、サラブレット馬の産地で有名な北海道新冠に
いました。
空気が清々しく、気持ちよく仕事をすることができました。
なお、今年1~3月に全国で実施した国土交通省主催の
「多能工推進セミナー」での私の講演動画が以下にアップ
されています。
多能工、働き方改革の進め方を話しています
ぜひご覧下さい
http://genba-go.jp/movie/