社長ブログ

地球温暖化で、降水量が1.1倍になる【がんばれ建設】NO 1382【建設技術】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年8月27日

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今日の一言
「降水量1.1倍、河川流量1.2倍」
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ここ数年、集中豪雨による被害が続いています。
しかも全国各地で発生しており、いつどこで被害が出るか
想像がつかない状況です。

国土交通省の有識者検討会「気候変動を踏まえた治水計画に
係る技術検討会」は、地球温暖化による将来の気温
上昇を踏まえて、治水計画の前提となる降雨量を現在の1.1倍程度
に見直すよう求める提言を取りまとめました。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が13年から14年に
かけて発表した報告書によると、地球温暖化に疑いの余地は
ありません。

例えば日本近海の海面水温は近年、100年当たりで1.12℃上昇して
います。
気温や水温が上がると空気中の水蒸気量が増え、降雨量が増加
します。
これまで考えられなかった規模の豪雨の発生につながる恐れが
あるのです。

実際、15年に茨城県で鬼怒川の堤防が決壊した関東・東北豪雨
をはじめ、16年の北海道豪雨や17年の九州北部豪雨など、近年は
毎年のように各地で豪雨災害が頻発しています。
従来のように過去の降雨量の実績を基に堤防などを整備していて
は、増え続ける豪雨リスクに対処できない可能性があるのです。

検討会は将来の降雨量を、2100年ごろに現在よりも平均気温が
2℃程度上昇する「RCP2.6」と呼ぶ気候変動のシナリオに沿った
シミュレーションで求めました。
すると100~200年に1度の降雨量が全国平均で現在の1.1倍に
なります。
すると河川の流量は1.2倍に増え、洪水の発生頻度は約2倍に
上昇します。

例えば、毎秒1万m3の流量を想定して整備した河川の場合、流量
を従来の1.2倍に増やすには、さらに2000m3を安全に流下させる
ように堤防のかさ上げなどを実施する必要が生じます。

検討会は、100年後に平均気温が4℃上昇する「RCP8.5」の
シナリオの場合は、降雨量が最大1.4倍に増えると試算しました。
そのため、堤防の整備時にかさ上げの余地を残しておいて、さら
なる気温上昇に備えるといった対策も検討するよう求めています。

今後ますます私たち建設会社や建設技術者の役割が大きいです。
国民の命を守るためにも、地球温暖化に伴って発生する洪水
に負けない堤防や構造物を作らなければなりません。

夏目 貴之著 日経 xTECH/日経コンストラクション
8月20日の記事を一部参考にしました。

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【編集後記】
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地球温暖化によって、降水量が1.1倍、河川流量が1.2倍になるとは
驚きでです。
ますます私たちの役割が大きいことを実感するとともに
温暖化抑制の必要性を感じます。