社長ブログ

ハフってなんですか【がんばれ建設】NO 1383【コミュニケーション】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年8月28日

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今日の一言
「余分なひと言と専門用語は禁句」
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お客さまとの会話の中で、相手を不愉快にしてしまい、工事が
スムーズに進まないことはよくあるものです。
ではどんな言葉がよくないのでしょうか。
2つの事例で見てみましょう。

●余分なひと言で契約破談

民間の発注者A氏と元請B氏、専門工事会社C氏を交えた工事の打ち
合わせの席でのことです。
元請B氏は発注者A氏と面識があり「資産家でありながら、お金に
細かい人。
外見は大雑把に見えるが、小さな支出でも納得しない限り了承
しない」と捉えていました。

三者会議の席上、工事の内容を詰めていると、専門工事会社C氏
は折に触れて高額な仕様をA氏に勧めます。
B氏はC氏の発言を聞きながら心配になりました。
「どうも依頼者のことを、資産家で大雑把な性格だと勘違いしているようだ。
この様子では、C氏は高めの見積もり金額を出すかもしれない」

C氏に釘を刺そうと、B氏はその場で「お客様はこう見えて
お金に厳しい方。
無駄なコストを削った仕様を提案を出してください」
と声をかけました。

その場では何事もなかったのだが、打ち合わせが終わった後、
B氏にA氏から「今回の話はなかったことにしてほしい」という
連絡が入りました。
契約を結ぶ直前だったのに、ご破算になってしまいました。

A氏はB氏の言葉に対して、
「自分は金がないわけじゃない。あんな言い方は失礼だ」と立腹
していたといいます。

この事例からも分かるように、発注者の性格や金銭感覚を口に
するのは非常に危険です。
「太っ腹だから」「お金に厳しいから」といった言葉は、けなす
つもりがなくても誤解を与えかねません。

●専門用語で不快感

建築の素人である依頼者にとって大きな壁となるのが専門用語
です。
工務店のD氏が老夫婦の家で、屋根のリフォーム工事の打ち
合わせをしていたときのことです。
その家は築50年以上の和風住宅で、瓦の葺き替えなどを予定して
いました。
細部の仕様を決める際、D氏は何げなく「破風の部分の工事費は
20万円くらいになりそうです」と説明。
老夫婦も「ああ、そう」とうなずくので、そのまま話を進めました。

ひとしきり改修内容を説明し終わり、「では次回、見積書を
まとめてお持ちします」と立ち上がったとき、老夫婦から
「それはいいけど、ハフって何?」と質問が飛んだ。

「分かっていなかったのか」と驚いたD氏は、改めて破風の説明
をしました。
すると老夫婦から「あなたの話しは専門用語が多く、半分くらい
しか理解できない。
よくわからないものは契約もできない」
と断られてしまいました。

つい言ってしまった余分なひと言や、専門用語で顧客の気分を
害してしまい、話しがスムーズに進まないことはよくある
ことです。
特に技術者はこのような状況に陥りがちです。

十分に注意しましょう。

日経ホームビルダー、2019年6月号 pp.34-35の記事を一部
参考にしました。

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【編集後記】
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九州で豪雨が続いています。
建設会社の皆さん、くれぐれもご自身の安全を確保した上で
国土、そして国民の命の救援よろしくお願いします。