社長ブログ

崩落した石垣の位置を9割特定できる技術とは【がんばれ建設】NO 1385【最新技術】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年8月30日

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今日の一言
「VRの活用」
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熊本大学大学院先端科学研究部と凸版印刷は、2016年の熊本地震
で損壊した熊本城石垣の石材の位置を効率良く特定する
「石垣照合システム」を開発しました。
被災前に作成したVR(仮想現実)のデジタルアーカイブをフル
活用します。

石垣照合システムは熊本城の飯田丸五階櫓(やぐら)の工事で
使い、崩落前の石垣にある石材の位置との照合で約9割の正答率を
記録しました。
熊本市の職員が目視で判別できなかった石材などについても適正
な位置を発見できました。

熊本大と凸版印刷は17年5月に、被災した熊本城の復旧支援で
連携する協定を締結しています。
実は凸版印刷は熊本城観光交流サービスの依頼を受け、11年に
江戸時代中頃の熊本城を再現したVR作品「熊本城」を制作して
いました。

その制作過程で天守閣や宇土櫓(うとやぐら)、本丸御殿など
の建造物や石垣を精緻に撮影し、約4万点のデジタル画像として
保存。
このデジタルアーカイブと熊本大が開発した技術を組み合わせて
精度の高い石垣照合システムを開発しました。

石垣照合システムは、デジタル画像に記録した石垣の組み方と
崩落した石材の輪郭などとを比較して、適正な位置を割り出し
ます。
凸版印刷はシステムの開発に当たって、石材の形状を1つずつ再現
する画像データベースを作成しました。

「今回開発した照合システムは、電子基板に部品を配置する際
の位置決めに使う画像計測技術と基本は同じです。
電子基板が石垣に変わっただけだ」と、熊本大の上瀧剛准教授は
説明します。

熊本市熊本城総合事務所の網田龍生所長は、次のように
語ります。
「文化財の網羅的なデジタルアーカイブの重要性を痛感した。
熊本城の修復でその実用性が確認されれば、他の城郭の災害対策
に応用できるのではないか」。

詳細は以下です

https://www.toppan.co.jp/news/2019/05/newsrelease190524.html