社長ブログ

受け身の社員が主体的に動くようになるための極意【がんばれ建設】NO 1412【人材育成】

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今日の一言
「用意と卒意」
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部下は言われたことはやるけれど、主体的に動かない。
主体的に動く社員を育てるためには、どうすればよいのか。

という質問を良く聞きます。

茶道の用語に、用意と卒意ということばがあります。

用意とは、お茶を出してもてなす側の亭主が、周到に準備を行うこと
卒意とは、もてなされる側のお客様が、亭主のもてなしに落ち度
なく応えるための心構えや行動
です。
「用意」と「卒意」とが両者相まって、お茶会が成立します。

例えば、新入社員研修にて、事務局や研修講師が研修のプログラム
や教材を「用意」します。
これに対して、研修を受ける新入社員に、事務局、研修講師の「用意」
に応える「卒意」を自分で考えてもらうとしましょう。

すると
「研修終了後にホワイトボードを消す」
「休憩時間が終わる少し前に皆に声をかける」
「消極的で発言しない人に発言を促す」
という意見が出ました。

このように自ら考え、主体的に行動することによって、参加者は成長し、
実りのある研修時間を過ごすことができます。

一方研修講師が
「ホワイトボードを消せ」
「休憩時間には声を掛け合え」
「発言しない人に発言を促せ」
など指示をすると、受け身で行動しますが、主体性は発揮されません。

つまり上司や先輩が部下や後輩に「卒意」を考えさせることで
主体性を引き出すことができるのです。
逆に上司や先輩が指示をしすぎると、どうしても相手は「受け身」
になってしまいます。

新入社員のために、総務の方が作業着を「用意」したとしましょう。
その時に新入社員が自ら考えるべき「卒意」は何でしょうか。

・一所懸命に仕事をする
・作業着をたたむ
・作業着にアイロンをかける

若手社員とのコミュニケーションを図るため懇親会を計画したと
しましょう。
その時の参加者の卒意は、

・ベテランと若手社員が話をする
・盛り上げるために工夫をする
・1人で酒を飲まない

若手社員や女子社員が会議のための資料を準備し、会場の整備を
してくれます
その時の、会議参加者の卒意は

・会議の成果を上げる
・全ての資料に目を通す
・会議後、資料を会議室に忘れない

つまり上司や先輩が不必要に細かい指示をすることで、部下や後輩の
主体性を削いでいるのです。
主体性を上げるためには、上司の部下への関わり方を変える必要
があります。

社員を育成するための仕組みを構築することは、何より重要です。

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【編集後記】
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台風がいよいよ近づいてきました。
私は台風から避けるように西に移動します。
国土への被害が少ないこと、祈ります。