社長ブログ

建設技術者が自殺に追い込まれる原因とは【がんばれ建設】NO 1424【働き方改革】

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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年11月1日

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今日の一言
「長時間労働がネック」
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 政府が2019年10月1日に閣議決定した19年版の「過労死等防止対策
白書」は、建設業における現場の過酷な労働環境と、改善に向けた対策
が後手に回っている実態を浮き彫りにしました。

建設業とメディア業界は長時間労働を指摘され、18年7月に見直した
過労死等防止対策大綱で自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、
医療に加え、新たな調査対象となりました。

4回目となる今回の白書では、建設業とメディア業界の労働環境に
ついて分析しています。

 今回の調査の対象期間は10年1月から15年3月までの労災認定事案です。
建設業を見ると未遂を含む自殺事案は54件です。
職種別の内訳は

「現場監督、技術者など」30件
「技能労働者など」12件
「管理職、事務・営業職など」12件

でした。

原因は時間に関する内容が多く、
「長時間労働」28件
「仕事内容・量の大きな変化」15件
「2週間以上の連続勤務」10件
「極度の長時間労働」9件
でした。

企業を対象とした白書のアンケート調査では、労働災害防止について、
「取り組みを実施している」と回答した割合が92.1%に上ります。
しかし、その実効性には疑問符が付きます。
自殺につながりやすい精神障害の発症について手を打っていない企業が
多いためです。

 現場監督・技術者が精神障害を発症する原因は、「長時間労働」や
「仕事内容・量の大きな変化」が背景にあります。
労働者調査では過重労働防止に向けた取り組みとして「人員を増やす」
対策を企業に求める声が多かったです。

しかし、企業調査による過重労働防止の対策をみると
「適切な賃金水準の確保」が76.6%と最も多く、「人員の増員」は33.8%
と後回しになっている状況が分かりました。

 厚労省では、「職場における心の健康づくり」などの指針を企業に
通達して対策に当たっています。

最も効果的な対策は現場から職長までのラインの中で不調が疑われる者
に気づいて声を掛けることです。

大切な社員さんの命を守るために、一歩踏み出したいものです。

日経 xTECH 10月10日記事を一部参考にしました。

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【編集後記】
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昨日は、「理科系の論文技術」と題して研修を実施しました。
技術者は「論文作成」が苦手なものです。
しかしコツを身につけると理系脳にてスムーズに書けるようになります。
今後ますます「書く力」が欠かせないと感じました。