橋梁、トンネルの補修が進んでいない【がんばれ建設】NO 1435【建設技術】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年11月20日
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今日の一言
「優先順位をつける」
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2012年に中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板の崩落事故を
きっかけに、国や地方が管理する施設には5年に1度の点検が義務
付けられています。
今年8月、1巡目(14~18年度)として数字がまとまりました。
約72万本の橋、約1万カ所のトンネルの点検実施率は99%を超えました。
ただし、問題の発見が、まだ十分に修繕に結びつけいていません。
点検を通じて緊急または早期の対応が必要な「事後保全型」に判定
された橋をみると、国土交通省の管理分の53%は修繕に着手していましたが
地方自治体の管理分は20%にとどまっています。
危なくなるおそれがあるため備えをすべき「予防保全型」では国交省分
の着手率の26%に対し、自治体分は2%でした。
十分な予算と人手が確保できなかったこともその理由のようです。
富山市では「橋梁トリアージ」を試みています。
トリアージとは、橋梁補修程度の重要度に応じて補修の優先度を決める
ことを指します。
富山市は、市内で約2200カ所の橋の強度や補修の必要性を点検して2つの
橋を使用中止にしました。
何があろうと更新するもの、使える間は使うがその後どうするか考える
もの、すぐに使用を停止するものを分類しているのです。
補修すべき橋梁やトンネルが増える一方、普段が使っている施設が
使用停止をなると、住民から反対の意見も増えることでしょう。
私たち建設技術者としては、国民の安全、安心を守るために
低原価、短工期で補修ができるような技術開発を進めたいものです。
日本経済新聞社 11月7日記事を一部参考にしました。
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【編集後記】
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来週25日に「働き方改革」を学ぶことができるDVDの
予約が始まります。
自社の働き方を見直したい方、お楽しみに。