読解力を上げるための、2つの方法【がんばれ建設】NO 1453【建設技術】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2019年12月19日
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今日の一言
「たくさん読み、たくさん書くこと」
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79か国・地域の15歳約60万人を対象とした国際学習到達度調査(PISA)
の結果、日本は「読解力」が前回の8位から過去最低の15位に急落した
ことがわかりました。
なぜ日本人の読解力が低いのか。
それは、読書量の決定的な不足がその原因です。
スマホが普及する前は、日本人はそれなりには本を読んでいました。
少なくとも新聞を読み、雑誌を読んでいました。
しかし、今ではそのようなまとまった文章を読む人は少なくなりました。
新聞は発行部数を大幅に減らし、雑誌の多くが廃刊に追い込まれています。
ネット内を駆け巡る文章は、短文がほとんどです。
一目で理解できるような文章だけが幅を利かせているのです。
さらに建設技術者の多くが本をまともに読んでいません。
私は研修でよく受講生に問いかけますが、読書の習慣がある人は
10人に1人以下のように感じます。
これでは説得力のある技術提案書や設計変更協議書を書くことは
できません。
その結果、現場利益を上げることはできないのです。
しかも、文章を正確に読み取れないと、人の意見を理解することが
できません。
現場での打ち合わせの際にしばしば誤解するといったことが起こる
でしょう。
相手の語っていることが理解できず、間違えて解釈して、その結果
手待ちや手戻りが発生しているのです。
それは読解力のない人です。
では、どのすれば読解力をあげることができるのでしょうか。
●文章をたくさん読むこと
まず大切なのは、よい文章をたくさん読むことです。
難しい本を読む必要はありません。
ベストセラーとなっている本はその多くが読みやすく書かれています。
また読んでいて面白くなければ、すぐに読むのをやめることも重要です。
必ず読み切らないといけないと思っているから、読書がいやになって
しまうのです。
その後しばらくして読みかえすとすっと読めることもあるものです。
とにかくたくさんの文字を目で追うことからはじめましょう。
●文章を書くこと
つぎに大切なのは、文章を書くことです。
サッカーの試合を深く見ることができるのは、経験者です。
サッカー経験のない人がサッカーをしっかりと理解して見ることは
できません。
経験があるからこそ、選手の気持ちがわかり、いい作戦がわかり、
それぞれのチームの作戦がわかり、その潜在力などもわかるのです。
それと同じで、文章についても、ただ読むだけの訓練をしても、深く
読むことはできません。
実際に言葉を操作し、文章を書くことによって、文章を理解できるよう
になります。
そのためには、毎日3行程度でもよいので日誌をつけることをお勧め
します。
自分の言葉で自分の文章を書くことで、考えを文章に変えるトレーニング
になります。
『「頭がいい」の正体は読解力』樋口裕一著(幻冬舎新書)を一部
参考にしました。
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【編集後記】
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本日まで北海道にいました。
新千歳空港の食堂で「北海道は寒いですね」
と店員さんに話しかけると
「えっ、今日はずいぶん暖かいのですよ」
と言われてしまいました。