なぜ大赤字の工事案件が起きてしまうのか【がんばれ建設】NO 1468【建設技術】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
作者;ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年1月17日
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今日の一言
「設計変更ルールの教育が必須」
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建設会社を訪問すると、「今期は残念ながら赤字でした」という
話を聞くことがあります。
その原因を分析すると、多くの場合、大半の工事案件ではきちんと
利益を出しているけれど、いくつかの工事案件で大きな赤字になって
いることが原因となっています。
さらに大赤字を出してしまった工事案件の原因を調べると、設計変更を
獲得できなかったことが多いことがわかりました。
図面と現地の不一致
あらかじめ決められている施工方法で施工できなかった
設計書の数量よりも、多くの施工量があった
などのことがあり、発注者の指示のもと工事を進めたのですが
余分にかかった工事費をもらえなかったということです。
変更協議をするタイミングが遅く、または不十分なため、設計変更を
認められなかったのです。
しかも多くの場合、現場担当者が設計変更が必要であるという情報を
本社に伝えておらず、上司や本社がそのことを知った段階では手遅れ、
というものです。
現場担当者が「公共工事標準請負契約約款」や「設計変更ガイドライン」
さらには設計変更の手順を理解しておれば、大幅赤字を招かずに
すんだのに、という案件を多く見てきました。
ルールをよく理解していないばかりに、対応が遅れたり、発注者に提出
する書類が不十分だったりしているのです。
特に、「公共工事標準請負契約約款」や各発注者が作成している
「設計変更ガイドライン」は工事部課長が講師となって、社員に
教える必要があるでしょう。
それもしないで、赤字を出した現場担当者を叱りつけても、同じことが
また発生すると思います。
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【編集後記】
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今日は研修受講の2日目。
器具を使って実習を行いました。
やはり研修では実習や演習が効果的であること、改めて
感じました。
私が行う研修も、より実習、演習を増やしていこうと思いました。