社長ブログ

設計変更に成功するために調査力、解析力を伸ばせ【がんばれ建設NO.1471】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年1月22日 

 NO.1471

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今日の一言
「自社の弱みを強化」
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 設計変更がうまくいかない、という声をよく聞きます。

「設計変更の仕組みがわからない」

「どうすれば設計変更が認められるのかがわからない」

「設計変更の進め方がわからない」

「社員によって設計変更の理解度に差がある」

というものです。

一方、工事費の採算をよくするためには、

設計変更を獲得するかどうかにかかっていると言って

も過言ではなく、建設会社にとっての最重要課題です。

私は設計変更を勝ち取った多くの事例を調査しました

その結果、設計変更を勝ち取るためのポイントは以下の5つです。

先日お伝えしました5つのポイントともに、具体的に

どのような事例があるかをピックアップします。

1.照査 ―設計図書の照査を早期に緻密に実施

できるだけ詳細に設計図書を照査し不備を見つけることが重要です。

発注者から「照査項目一覧表」が出されているので、

それにそってチェックするとよいです。

事例

・一般図に記載があるが、詳細図、数量表に記載がない

2.設計 ―設計そのものの追加、変更

設計の不備があれば、自社で検討して設計そのものを

追加したり変更します。

そのためには、自社にて設計機能を持つか、優秀な

外部委託先を持つことが必要です。

事例

・災害復旧に関して当初設計が不備なため設計支援

・施工ができない当初設計であることが判明し設計支援

・用地未取得による設計の見直し

3.調査 ―現地踏査、調査、測量を早期に緻密に実施

現地踏査、調査、測量を早期に行うことで、設計変更の

要否が判明します。

一方多くの場合、起工測量が不十分で、施工を始めて

から現地と設計の不一致に気づくため設計変更をなしえません。

調査会社と普段から交流を持つことが重要です。

事例

・民地に使用に関して用地手当の条件明示がない

・誘導員に関して交通量調査を行い提案

・追加ボーリングによる土留め工法の変更

・透水試験の実施による土留め工法の変更

・事前の現地測量による既設への擦り付け方法変更

4.解析 ―数値解析を行うことで論理的に提案

変更を勝ち取るためには、数値解析が欠かせません。

自社で解析ができればベストですが、それが無理なら

解析の得意な設計事務所を見つけておく必要があります。

昨今、優秀な外国人技術者を採用し、解析業務を実施させ

ている事例をよく見聞きします。

事例

・土留め変形解析を実施することで工法変更

・史跡への影響解析することで工法変更

・変形解析による補強工法の変更

5.施工 ―複数の施工方法の比較検討を行い、最適な方法を提案

施工方法の複数提案が必要です。

そのためにもNETISを理解することや、多くの技術や工法を

理解しておく必要があるでしょう。

事例

・組み立て困難な鉄筋についてプレート施工法を提案

・安全性向上のため施工方法変更

・施工時期変更に伴う工法変更

・用地未取得による工法変更

・分割施工による工期短縮

・発生土処理方法の変更による騒音低減

・材料細分化による輸送方法の変更

・地盤改良方法変更による強度確保

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【編集後記】
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今日は全国的に冷えており雪が降る地域が多いようです。

今年は雪が少なく、除雪を行う会社は仕事が少ない、

とよく聞きます。

本日はグレーダーの出動となる方もいらっしゃるかもしれません 。

くれぐれもご安全に。