社長ブログ

優秀な建設技術者はエレベーターが止まるまでに決断する【がんばれ建設1539】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年5月8日
NO1539

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今日の一言
「大事の思案は軽くすべし」
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「大事の思案は軽くすべし」(葉隠)という言葉があります。

大きなことを決めるときは、むしろ軽くやれ、という意味です。

財界トップにいる人たちは、ちょっとした立ち話で「じゃあ君に頼むよ」と

簡単に仕事を決めることがあるそうです。

トヨタ自動車の8代目社長、奥田碩さんはとにかく決断が早い人です。

ある幹部がすぐに決裁してほしい書類を携えて、

奥田の乗ったエレベーターに飛び込みました。

A案、B案の2通りを示した紙を見せると、さっと目を通して

一方の案を採り上げました。

さらにアドバイスまでもらったところで、エレベーターのドアが

開いたそうです。

大きなことだからと考えてすぎていると、

そのうち列車が過ぎ去ってしまうのです。

長年積んだ経験に基づく直観力があるので、確信があるのでしょう。

「決断力を高めたい」

とよく建設技術者から相談を受けます。

雨降りの日、コンクリートを打設するか、中止するか

雪解けととも地盤が緩み、基礎が傾いてきた。

さてどうするか。

掘削を進めたら、土留め矢板が傾いてきた。

どう対処するか。

このような場合に、現場代理人は考え込むのではなく、

即決しなければなりません。

(上記3つは私が実際にすぐに決断できなかった実例です。。。)

では、なぜ優秀な現場代理人は即決することができるのか。

それは普段からずっと現場のことを考えているからです。

雨が降ってきたらどうするか

基礎や矢板が傾いたらどうするか

と朝から夜までかんがえているのです。

テレビのお見合い番組で、第一希望、第二希望の相手がダメだったとき、

軽やかに第三希望を選んでいく人がいます。

望みのないところで頑張ってもしょうがないので、

大事だと考えすぎず直観を生かして、

「この人だ」と思ったところでパッと決めるくらいが、

ちょうどいいのかもしれません。

将棋の羽生善治(はぶよしはる)永世名人は、

大きく物事を見る「大局観」ということを言っています。

直観的にこれがいいと思ったら、検証しながら前に進む。

そのために時間を使うと語っていました。

FCバルセロナは世界的に強いチームですが、

「バルセロナ行きの列車は一生に一回しか停まらない」という名言があります。

来たときに乗らなければ、二度とチャンスはめぐってきません。

大事は思わぬときにやってきます。

大災害だったり、今回のようなコロナ禍です。

突然の災難や疫病にもうろたえないで、速やかに判断し決断できるのが、

肚ができている人であり、覚悟ができている人です。

どんなことがあっても、にっこり笑って即決できる、

そんな人になりたいものです。

『図解 葉隠』齋藤孝著(ウェッジ)を一部参考にしました。

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【編集後記】
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重なるときは重なるものです。

書籍の執筆のご依頼を受けていたのですが

その校正のタイミングが2冊重なりました。