社長ブログ

「君、どない思う?」の問いかけが人を育てる【がんばれ建設1544】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年5月18日
NO1544

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今日の一言
「育成なくして指導なし」
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人材育成には、2つの手法があります。

1つめは学ぶ意欲を高めることです。

これを育成といい、コップを上に向けることです。

2つめは知識や経験を身につけさせることです。

これを指導といい、コップに水を入れることです。

まず学ぶ意欲を高め、その後知識や経験を身につけさせないといけません。

つまりまずコップを上に向けた後、そのコップに水を入れるのです。

これを「育成なくして指導なし」といいます。

では、どうすればコップを上に向けることができるでしょうか。

それは「問い」です。

「問い」には大きな力があります。

部下を育てるのが上手なリーダーは、適切な問いを的確なタイミングで

相手に投げかけることができます。

松下幸之助翁の口癖の一つが、「君、どない思う(どう思う)?」でした。

問いかけられる側の部下たちは、その都度深く考えるようになり、

課題発見・形成力が高まっていきました。

何よりも、最高経営責任者である幸之助から意見を求められることが

励みになり、「もっと喜んでもらえるような提案や情報を提供しよう」と

前向きなエネルギーが高まっていきました。

幸之助は人材育成の達人と言われましたが、問いかけによって相手のコップを

上に向ける「名コーチ」でもあったのです。

相手のコップを上に向ける問いかけの仕方があります。

それは、

「どうしたい(どうなりたい)?」

という問いと、

「それに対して現状はどうなっている?」

という問いをセットで投げかけることです。

例えば、部下に

「君は3年後、どんな建設技術者になりたい?」

という問いかけをした時、

「1人で現場を担当したいです」

いう答えが返ってきたとしましょう。

すると

「1人で現場を担当したいんだね。それに対して、現状はどうなっている?」

と問いの深堀りをするのです。

その結果、

「知識が不足しているので、早く施工管理技士資格を取得しなければ

なりません」

とか、

「今でもそこそこのレベルですが、それを維持するために、

新しい情報を勉強し続ける必要があります」

といった気づきが誘発されるでしょう。

次に、上に向いたコップに水をいれます。

これは「やってみせ、言って聞かせてさせてみる」ことが重要です。

その際、動画を活用することが効果的です。

「やってみせ、言って聞かせ」られてもすぐに忘れてしまい、

再び聞くと「何度も言わせるな」などと怒られるはめになるからです。

「育成なくして指導なし」を心得て、人材育成を進めましょう。

的場正晃氏のPHP研究所レポートを一部参考にしました。

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【編集後記】
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新入社員育成のためのDVD改訂版を制作中です。

少しでも早く現場で戦力になってもらうための内容です。

夏に発売開始予定です。