ドローン撮影とAIによって外壁の浮き、ひび割れ判定精度を上げる【がんばれ建設1561】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年6月11日
NO1561
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今日の一言
「AIの活用」
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ドローン撮影の画像で外装材の浮きやひび割れを
判定しようという試みは多く行われています。
しかし、判定精度が低いという難点も残っています。
そこでドローンを使った外壁検査をAIを活用して、
検査精度を上げようとする技術を紹介しましょう。
建築検査学研究所(神奈川県大和市)と日本システムウエア(東京都渋谷区)、
do(東京都千代田区)の3社が「建築検査学コンソーシアム」を
立ち上げています。
AI(人工知能)やドローンなどの先進技術を用いた、
建物の検査や調査の方法を開発し、会員企業に提供しています。
AIを活用した検査解析ソフトを共同開発しました。
ソフトウエアサービスは2種類あります。
赤外線画像から外装材の浮きを自動解析するソフトと、
可視光カメラ画像からひび割れを自動抽出するソフトです。
●赤外線画像AI 分析ソフトウエアサービス「Thermal Vision」
健全部との温度差で外装材の浮きの有無や浮きのある箇所の面積、
浮きタイルの枚数を判定できます。
浮きのある箇所とその面積の自動算出は、全面打診・引っ張り試験と
比較して最大80%の整合性が取れているとのことです。
赤外線画像は気象条件などを考慮して判定する必要があるため、
風速や温湿度、放射率などを調査時に確認しておくことが必要です。
このパラメーター情報をソフトウエアに入力することで、
解析の妨げになるノイズなどを排除しながら、
精度の高い判定ができるようにしました。
●ひび割れ判定AIソフトウエアサービス 「Crack Vision」
可視光画像から、幅0.2mm以上のひび割れを自動で検出します。
ひび割れ幅の平均相対誤差はわずか10%程度です。
今後は、会員による撮影画像も教師データとしてAIに学習させていき、
さらに解析精度を高めていく考えです。
参考文献: 日経アーキテクチュア
以下を参考にしました。
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【編集後記】
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研修依頼が続々と届くようになり、
コロナ禍が一段落ついていることを感じます。
感染に十分注意しながら、効果がでる研修を
実施しようと決意を新たにしています。