「いったいおまえは何がいいたいんだ」と感じている方の処方箋【がんばれ建設1580】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年7月8日
NO1580
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今日の一言
「「共有」「判断・承認」「意見・アドバイス」
「協力」」
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「いったいおまえは何がいいたいんだ」
と言いたくなり、何度も聞き返さないといけない人がいます。
もしくはメールのやりとりが一度で終わらず、
何度も繰り返さないと結論にいたらない人もいます。
これらは言いたいことのポイントが伝わらない人です。
「伝え方」が悪いと生じることです。
ではどうすればよいのでしょうか。
自分が求めるリアクションを一度で得るための
4つの方法があります。
ポイントは、伝える「目的」を明確にするということです。
自分の得たいリアクションがもらえないという人は、
そもそもで自分が相手に何を求めているのか、
伝えることの「目的」がしっかり理解できていない場合があります。
ビジネスにおける主な目的は、「共有」「判断・承認」「意見・アドバイス」「協力」の4つです。
この4つを念頭において相手に伝えることで、
やりとりがスムーズになるのです。
それぞれについて、解説していきます。
1)共有
まず、1つ目は「共有」です。
これは、相手に知っておいてほしいというもので、
相手に何かを求めているわけではありません。
ですから、伝えたい内容を「わかりやすく伝えること」に
注力するようにしましょう。
×「本日現場にクレーンが入ってくるので注意するように」
(いつ、どんなクレーンが入ってくるのかわからないよ)
○「本日10時に、20tクレーンが現場に入りA1サイトに据え付けます。」
このように明確に具体的に伝えることで「共有」できます。
2)判断・承認
2つ目は、「判断・承認」です。
伝える内容に対して、YesかNoの判断、
もしくは承認をしてほしいというものです。
この場合、ただ判断してほしい内容を伝えるだけでは
十分ではありません。
相手が判断や承認をするために必要な情報もあわせて準備し、
必要に応じて、伝えることが重要です。
内容だけではなく、判断や承認のために
必要な情報が準備できるかどうかがポイントになってきます。
×「A社とB社の見積もりを取りました。どちらに発注すれば良いでしょうか」
(情報がないのに決められないよ)
○「A社とB社から見積もりをとりました。
A社の方が50万円安いのですが、B社は当社との取引実績がなく、
安全管理の面で不安があります」
このようにメリット、デメリットを併せて伝える
と判断しやすくなります。
3)意見・アドバイス
3つ目は、「意見・アドバイス」です。
伝える内容に対して、相手に何らかの
フィードバックをもらいたいというものです。
この場合、ただ漠然と
「意見・アドバイスをください」
と伝えるだけではいけません。
自分がとくに「何について」悩んでいるのか、
もしくは「どんな観点で」意見やアドバイスを
もらいたいのかを伝えることが大切です。
×「来月足場作業があるのですが、何に注意すればよいですか」
(何に困っているのかわからないのでアドバイスのしようがないぞ)
○「来月足場作業があるのですが、
躯体からの離隔距離をいくつにすればよいのか
足場作業の危険のポイント、の2つを教えてください」
このように聞きたいことを箇条書きにして伝えるとよいでしょう。
4)協力
最後は、「協力」です。
「協力」は、相手に何らかのアクションを求めるものです。
アクションを起こしてもらうためには、
まず内容をわかりやすく伝え、理解してもらうことが
最低限必要となります。
そのうえで、相手に具体的にどんなアクションを
求めているのかを伝えることが重要です。
×「発注者との協議があるので同行お願いします」
(同行の目的がわからないな)
○「発注者との設計変更の協議があります。
技術的な話になるので、技術士資格を持っておられる
○○部長に同行いただき、変更に関する論理的な説明をお願いします」
このように伝える目的が、共有なのか、判断・承認なのか、
意見・フィードバックなのか、協力なのかによっても、
伝える際に気をつけなければならないことが違ってきます。
何のために伝えるのか、
その目的を今一度ハッキリさせることからスタートしましょう。
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【編集後記】
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昨日はオンラインにて
コミュニケーションセミナーを開催しました。
オンラインにてプレゼンテーション、
交渉力実習を行いました。
東北と四国の方が、カメラ越しに交渉実習する様子は
オンラインならではだと感じました。