若いうちに現場を任せられる人の3つの発言【がんばれ建設1585】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年7月15日
NO1585
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今日の一言
「会議で発言できない人の理由とは」
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会議で発言することが苦手という方がいます。
「自分が何か言っても反応が薄い」
「意見を求められても何を言っていいのかわからない」
そんなもやもやとした思いを抱えている人は、
「言語化する力」の弱さゆえに、日々苦戦しているのかもしれません。
今回は相手にわかってもらう、
また、自分の考えを整理するための方法を紹介します。
社内会議や施工検討会などの場で、自分のような若手が
発言してもしかたがないから話さないというように思っている方は
考え直して欲しいのです。
会議に呼ばれている時点で、あなたのいる意味は確実にあります。
それなのに「自分なんて」と思うのは
奥ゆかしさというよりも過度の配慮です。
発言への期待がない人間は会議には呼ばれません。
会議によっては重苦しい雰囲気で硬い表情の偉い人が
それらしい顔をして座っているかもしれませんが関係ありません。
あなたは会議に参加している重鎮と現場経験が
あまりに差が開いているために、
発言することはできないと思うかもしれません。
しかし、その重鎮はICTのことを知らないかもしれないし、
タブレットやクラウドサーバーを使いこなしていないかもしれない。
昔であれば、トンネルを長い距離掘った経験がある人は、
距離の短い人よりも経験が豊富なので
発言権が強いことに意味がありました。
しかし、その経験の大半が旧式の工法で、
最新の地山監視システムを使ってことがないのであれば
あなたの方が経験豊富かもしれません。
今はその常識、前例をたくさん持っていることよりも、
新しい時代の変化について敏感に身体感覚で
察知していることのほうがよっぽど大事です。
20代の新人は「2010年代を生きてきたエキスパート」なのです。
時代性に視点を置けば、若者は業界の重鎮よりも
鋭い感性や感覚があります。
あなたが20代で若いとするならば、
会議で思い切って言ってみたらいい。
「それはぼくらの世代の感覚からしたらカッコよくないですよ」と。
誰もが違う人生を生きている以上、
発言できない理由などありません。
会社にはなんとなく出世が早い人がいます。
同じような成果を出していても、なぜかその人だけが評価され、
いい工事案件を担当し、その結果うまく施工して、
上司から評価され出世が早くなる。
「一生懸命頑張っていれば誰かが見てくれている」
そう考えるのは美しいけど、
ちょっと人間を信じすぎているのかもしれません。
上司や会社に対して、自分が工事施工を通じて成果を出した
経過を説明することは、上司の立場からすれば
評価する材料を与えることになります。
上司に対して、あなたが施工した工事案件の成果だけではなく、
プロセスについて語ることが重要です。
仕事の価値を説明するときは次の3つのステップに
気をつけておくといいでしょう。
1)工事施工における自分の役割を説明する
顧客に話して設計変更を獲得した
近隣住民と仲良くしてスムーズに工事を進めた
協力会社に働きかけて生産性を上げた
ICTを活用して残業時間を減らした
関与度とあわせて自分がどうやって貢献したかを説明します。
2)会社におけるその工事案件の価値を説明する
顧客に喜んでいただけたため、リピート受注を得られそう
工事実績を積んだので、次の案件を受注しやすくなる
何より利益を出すことができた
その工事案件が将来の会社経営にどんなよい影響を与えるか、
会社への寄与度を説明します。
3)社会におけるその工事案件の価値を説明する
近隣住民の安全・安心に寄与し、そのことで会社の知名度が上がった
協力会社がスムーズに仕事ができ、利益を上げたことで繁栄につながった
部下の残業時間が減ったことで部下の家族が喜んでいる
その工事案件を進めることで、自分たちの企業が
社会からどのように認められたかという視点で
上司に語ることが必要です。
以上の3つのステップを踏まえながら説明することで
個人や会社の成長性、そして社会への影響を
組織に伝えることができるのです。
そしてそのような人には、若手であっても
また、次の現場を任せようと思うものです。
夜、お酒を飲みながら愚痴を言うくらいなら
上司や会社にしっかりと自己PRすることが何より大切です。
『言語化力 言葉にできれば人生は変わる』
三浦 崇宏著を一部参考にしました。
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【編集後記】
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いくつかの助成金の手続きを進めました。
オンライン申請は思ったよりも簡単で
容易に実施する事ができました。
ニュースでは問題点ばかり話題にしますが
うまく作られたシステムについて褒めることも
ニュースの役割だと感じました。