若手に「頭がいいね」と褒めると失敗をおそれるようになる【がんばれ建設1586】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年7月16日
NO1586
**************************************************
今日の一言
「努力をみつけよう」
*************************************************
「褒めて育てよ」という言葉をよく聞きます。
一方、「褒めるだけでは育たない」という言葉もよく聞きます。
では、どのように褒めれば良いのでしょうか。
脳科学者、中野信子さんは次のように言っています。
◎「頭がいい」と褒められた子どもは、実際に悪い成績をとると、
無力感にとらわれやすくなる。
◎難しい問題に取り組む際、歯が立たないと「頭がいい」という
外部からの評価と矛盾する。このとき、やる気をなくしやすい。
◎「頭がいい」という評価を失いたくないために、
確実に成功できるタスクばかりを選択し、
失敗を恐れる気持ちが強くなる。
現場でも、若手社員の中には、もっと自信を持って
積極的に困難に挑戦する人が出てきてもよさそうなのに、
かえって慎重になり、ベテラン世代よりも保守的になっているように
見えることがあります。
では、どのようにして褒めれば良いのでしょうか。
「努力のかいがあったね」と普段の行動を褒められたグループの子どもたちは、
易しい問題よりも、難しい問題を面白がる傾向があるようです。
つまり、「努力」を褒めるとこれからも努力しようと思う反面、
「素質」や「結果」を褒めると結果を出すために安全策をとるのです。
ほめ方には注意が必要で、その子のもともとの素質ではなく、
その努力や時間の使い方、工夫に着目して評価する方がよいのです。
その結果、挑戦することを厭わない心を育て、
望ましい結果を引き出すようです。
建設工事現場は変化の連続です。
時にチャレンジしなければ現場運営ができません。
現場の困難に対して、チャレンジする現場技術者を育てるためにも
結果やもともとの資質を褒めるのではなく、
努力や行動を褒めたいものです。
『空気を読む脳』中野信子著(講談社+α新書)を
一部参考にしました。
*************************************************
【編集後記】
*************************************************
本日は「原価低減」オンラインセミナーを開催します。
東は秋田から、西は広島、高知まで多くの方に
ご参加いただきます。
がんばります!