建設業 若手技術者を5年で一人前にするための3つのポイント【がんばれ建設1591】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年7月27日
NO1591
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今日の一言
「育成なくして指導なし」
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「指示待ち、言われたことしかやらない」
「新しいことにチャレンジしようとしない」
若手社員に関してこんなお悩みはありませんか?
若手が育たない原因は、そもそも体系的な育成を
していないことです。
入社から数年経過して、ひとりでこなせることも
多くなってきたからといって、
若手社員をほったらかしにしてはいませんか?
そのことでいつまでも下働きが続き、仕事に興味が持てずに
辞めてしまう人もいることでしょう。
先輩・上司が、部下育成の指導スキルを身につけることができれば、
若手は自主的に働き、一人前の技術者として活躍できるようになります。
そして入社5年以内に建設技術者として一通りのことができるようになれば、
仕事がおもしろくなり、その結果、定着率も上がることでしょう。
若手技術者を5年で一人前にするための3つのポイントを解説します。
1)育成
若手社員のコップを上に向けることを「育成」といいます。
これは、若手が学ぶ意欲を高めることです。
コップが下を向いたままでは、いくら水を注いでもコップに水が入りません。
2)指導
「育成」によって上を向いたコップに水を入れることを「指導」といいます。
若手社員に必要な知識を習得させたり、経験を積ませることです。
ここで重要なのは、どの段階でどのような知識や経験を習得させるのかという
プランです。
キャリアプランがないと、担当する上司によって教え方が異なってしまい、
若手社員が目標を見失うことになってしまいます。
3)土壌
育成と指導は「人を育てる」手法ですが、
それより大切なのは「人が育つ組織」になっていることです。
経産省では学問で得られる専門知識やスキル以外に、
仕事などで必要な力を「社会人基礎力」と呼び、
「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」だといっています。
それぞれ以下のような内容です。
●「前に踏み出す力」(アクション)
建設工事現場では答えがないことが多いです。
たとえ失敗してもくよくよせず試行錯誤しながらも
前に一歩踏み出す力が必要です。
主体性:物事に進んで取り組む力
働きかけ力:他人に働きかけ巻き込む力
実行力:目標を設定し確実に行動する力
●「考え抜く力」(シンキング)
工事現場で問題が発生したときに、その対策を考えることが必要です。
課題発見力:現状を分析し目的や課題を明らかにする力
計画力:課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
創造力:新しい価値を生み出す力
●「チームで働く力」(チームワーク)
建設工事は必ずチームで行います。
また数多くの組織に属する人が集まって仕事をするので
その調整能力が欠かせません。
発信力:自分の意見を分かりやすく伝える力
傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
柔軟性:意見の違いや立場の違いを理解する力
情況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
規律性:社会のルールや人との約束を守る力
ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力
これらは教えられて身につくものではなく、
上司、先輩がこれらを実践する様子を模範的態度で示し、
部下や後輩に見せることが欠かせません。
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【編集後記】
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週末の土曜日には、サッカーシニアリーグ戦でした。
雨降る中のサッカーは学生時代以来です。
パスをしても止まってしまうので、
浮き球でないとつながりません。
ずぶ濡れになりましたが、
気持ちは10歳くらい若返ったようです。