雑談力を高めて工事品質を上げるための3つのポイント【がんばれ建設1597】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年8月3日
NO1597
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今日の一言
「うまい質問」
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施工管理技術者は多くの人とやりとりをする必要があります。
しかも、多くの場合、初対面の人と仕事をしますので、
早い段階で仲良くなった方が工事はスムーズに運営できるでしょう。
ではどうすれば相手と近づけるのでしょうか。
そのポイントは雑談です。
雑談が上手なことを「雑談力」が高いと言います。
ここでは、上手く雑談をするための3つのポイントをお伝えします。
●矢印を相手に向ける
自分「今日は暑いですね」
相手「そうですね。暑いですね……」(沈黙)
自分「今日は暑いですね。30度を超えるそうですよ」
相手「30度ですか。どうりで暑いと思った」
自分「ですよね……」(沈黙)
これでは雑談が盛り上がりません。
これは話題が「気温」という、どうでもよいことだからです。
そのどうでもよい「気温」をテーマにするのであれば、
話の矢印を相手に向ける必要があります。
「今日は暑いですね。
今日は30度を超えるそうですよ。
熱中症に気をつけていますか?」
「今日は本当に暑いですね。
その空調服、効き目はどうですか?」
「今日は暑さがすごいですね。
しかし○○さんは、夏が得意そうですね。夏はお好きですか?」
このように話題の矢印を必ず相手に向けて、
相手が話しやすい雰囲気を作っています。
盛り上がる雑談は、どうでも良いテーマであっても
相手を意識することが大切です。
●うまい質問をする
刑事ドラマを観ていると、捜査官が犯人と交渉するシーンがよく出てきます。
このとき、刑事は「質問」を使って交渉を進めていきます。
質問することで、回答を引き出し、徐々に犯人を追いつめていくのです。
普通のドラマでも、よく脇役が主人公に向かって、
「最近どうよ?」
と質問を投げかけるシーンがあります。
主人公が質問に答えることで、主人公にスポットライトが当たっていきます。
人間は質問されると答えてしまいます。
例えば、
「今日のランチは何食べたの?」
と聞かれれば、瞬間的に今日のランチのシーンを思い出します。
学校の授業では、先生に
「2+2は何ですか?」
と質問されたら、それに答える。
我々は質問されて、それに答える習慣の中で生きています。
近隣住民とすぐに仲良くなる施工管理技術者がいます。
その人は必ず先手を取って質問しています。
「○○さん、こんにちは!
お庭のお花、いつ咲くのでしょうね?」
「ワンちゃんとお散歩ですか。
そのワンちゃんは何という名前なんですか?」
もっと簡単に
「こんにちは。お元気ですか」
でもいいでしょう。
大切なことは
「こんにちは」
だけでは終わらせず、その後質問をすることです。
●ふた言挨拶
挨拶から雑談がはじまるケースもよくあります。
例えば、出社した直後、上司に朝の挨拶をする。
会社に向かう電車の中でばったり同僚に会って挨拶をする。
はじめましてのお客様に挨拶する。
このときに、「おはようございます」だけで終わってしまうと、
会話が続きません。
そこで、「ツープラス」をお勧めします。
挨拶にもうふた言追加するのです。
「おはようございます。(挨拶)
昨日は遅くまでお疲れ様でした(ひと言)
部長、本当にタフですね。(ふた言)」
「おはよう!(挨拶)
昨日のテレビ番組●●は面白かったね。(ひと言)
あの俳優、君に似ているね(ふた言)」
「はじめまして。(挨拶)
●●工事のこと、よろしくお願いします(ひと言)
お客様はこの工事への思い入れがお強いことと伺っています(ふた言)」
一流は先手を取るのが上手です。
先手とは先に話しやすい空気を作ることです。
挨拶は雑談の一番はじめ。
会話のエンジンをかけるかのように、挨拶にもうふた言追加して
会話をスタートさせてみてください。
『雑談の一流、二流、三流』桐生稔著(明日香出版社)を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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昨日はオンラインセミンー、
そしてオンライン打ち合わせ2件で
ZOOMをフル活用でした。
今日も朝からオンラインセミナー2日間コースです。
カメラの向こうにおられるご受講生が
充実した時間がすごせるようがんばります。