わかりやすい技術文章を書くための5つのポイント【がんばれ建設1614】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年9月3日
NO1614
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今日の一言
「できるだけ削る」
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技術者の文章は、まわりくどくわかりにくいことが多いです。
私は、報告書や技術提案書を添削する仕事が多いのですが、
内容よりもむしろ表現方法を変えるだけで、評価が上がることが多いです。
特に長い文章はわかりにくく、削ることができるものは、
なるべく削る方がよいです。
余計な脂肪をとりのぞいて、なるべくシンプルにしていくと、
過不足のない「筋肉質」な文章ができあがります。
では、どう削ればいいのか、ひとつずつ見ていきましょう。
●「説明しなくてもいいもの」を削る
説明しなくてもいいものは、削ります。
現場には巨大な転石があり、とても硬い塊だったし、
近隣住民が近くに住んでいたので、
確実な方法で破砕することが必要であった。
↓
現場には巨石があり、近隣住民に配慮し、静的破砕剤を使用した。
このように短く書くことができます。
巨大な転石 → 巨石
近隣住民が近くに住んでいた → 近隣住民に配慮
確実な方法 → 静的破砕剤を用いて
難しい熟語は避けつつ、まずはなるべくシンプル、簡潔を目指しましょう。
●「私は」「思います」を削る
よく見るのが、「私は○○だと思います」もしくは
「私は・・だと考えます」という文です。
「私は」は、あえて言わなくてもわかる場合が大半です。
「思います」と書くと、自信のなさを感じてしまいます。
「・・までに報告したいと思います」
↓
「・・までに報告します」
「・・の方法で施工するのがよいと考える」
↓
「・・の方法で施工するのがよい」
言わなくてもわかるものは削り、一文はコンパクトにしましょう。
●「○○ですが」「○○なので」は危険
注意したいのが「○○ですが」という言い方です。
文が長くなりがちな人の文にはたいてい「○○ですが」という
謎の「が」が入っています。
文をつなげるために「が」を使い始めると、
文がややこしくなっていきます。
本現場では、岩盤が硬かったのですが、
ブレーカーを用いて施工しました。
↓
本現場では、岩盤がC級でした。
ブレーカーを用いて施工しました。
とシンプルに書いた方が良いです。
同じような例に、「ので」もあります。
「が」と同じように、文が長くなりがちな人は、「ので」を使いがちです。
工期が迫っていたので、とても焦っていました。
そのため図面の詳細を見落としてしまいました。
↓
工期が迫っていました。
そのため図面の詳細を見落としてしまいました。
「ので」と書いてしまうと、続いて何か書かないといけないと思い、
つい余計なことを書いてしまうのです。
●余計な「という」を削る
余計な「という」は削りましょう。
私の目標は、本案件の工期を順守するということです。
↓
私の目標は、本案件の工期を順守することです。
余分な「という」は省き、短くできるのであれば短くしたほうがよいです。
●結論を先に書く
結論が後に書かれており、前置きが長い人がいます。
工事途中で長雨に見舞われ、また近隣住民対策に時間がかかりました。
さらには人手不足で専門職を十分な人数確保することができませんでした。
そのため、工期の順延をお願いできませんでしょうか。
↓
今回工期順延のお願いに参りました。
理由は3つです。
・天候不順
・近隣住民対策
・人手不足
短くできるのであれば短くしたほうがいいです。
読み手のことを考えれば、短い文で伝えられるのであれば、
それにこしたことはありません。
『書くのがしんどい』竹村俊助著(PHP研究所)を一部参考にしました。