現場で働く人のやる気を上げる一言とは【がんばれ建設1623】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年9月17日
NO1623
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今日の一言
「ペップトーク」
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施工管理技術者の仕事は、現場で働く技能者、
職人のやる気をかき立てることです。
夏は暑く、冬は寒く、雨が降っても、風が吹いても、
現場の仕事をやらなければなりません。
そんな状況では、どうしてもやる気が失せるものです。
そんなとき、施工管理技術者は、現場で働く人たちの
意欲を上げる「一言」が大切です。
英語では、やる気にさせる訓話のことを
「ペップトーク(Pep Talk)」と呼びます。
名詞の「Pep」は「元気」という意味で、香辛料の「Pepper」に通じる
「刺激を与える」という意味合いが語源にあります。
「Pep up」で「元気づける」という言葉になり、
他にも「気合を入れる」「元気を出す」といった文脈で活用され、
アメリカでは栄養剤のことを「ペップドリンク」とも呼びます。
さて、この「ペップトーク」の起源ですが、スポーツの現場において
監督や指導者が競技前に選手を励まそうとして行う
「短い激励のメッセージ」にあります。
短く、わかりやすく、行動指針を明確に伝える
ショートスピーチとも言えるでしょう。
以下、ラフティングという特殊なゴムボートで激流を下る競技の
日本代表チーム監督のペップトークです。
『俺は今日この舞台にいられることを誇りに思う。
今日この日のためにみんながどれだけの想いでやってきたのかを
知っているからな。
それは日本で待っている家族も同じ気持ちだと思う。
俺たちはやるだけのことをやってきた。
ここまでは完璧、100点だよ。
でも最後の宿題がある。
俺たちが今日この舞台に立つことは生まれる前から決まっていた。
そして俺たちが世界一になることも決めていたんだ。
魂の底から力を出し切れ、そして何があっても前に出るぞ。
ニッポンの底力を見せつける時だ。
ぶちかませ!』
3種目をすべて2位という結果で迎えた最終日、最大のライバルは
2007年・2009年総合チャンピオンのブラジルでした。
しかし、浅野監督は、意識すべきはブラジルではなく、
「謙虚さと誇り」という自らの心の状態だと確認し、
チームのメンバーに伝えました。
そして、見事に世界一の座を手に入れたのです。
これを工期が間に合いそうにない現場で、
現場監督が朝礼で技能者、職人に投げかけることばに
書き換えてみましょう。
『私は今日この舞台にいられることを誇りに思う。
今日この日のためにみんながどれだけの想いで仕事を
やってきたのかを知っています。
それは、皆さんと家族も同じ気持ちだと思います。
俺たちはやるだけのことをやってきました。
ここまでは完璧、100点です。
でも最後の宿題がある。
何としてもこの○○邸という「幸福の城」を工期ど
おりに竣工させることです。
私たちがこの建設の仕事をすることは生まれる前から
決まっていたと思う。
そして私たちが工期どおりに竣工させ、お施主様が
歓喜にあふれることも決まっていたんです。
魂の底から力を出し切りましょう。
そして何があっても前に出るましょう。
○○建設の底力を見せつける時なのです。
ぶちかましましょう!』
ペップトークにこのように、ごくわずかな時間の短いスピーチで
相手の心を強くして挑戦意欲を高めたり、
ネガティブなイメージをポジティブに変換することができます。
そして、ときには奇跡的な大逆転をも呼び起こす力があるのです。
色々なシーンに使えるペップトーク。
ペップトークを極め、自分や人を奮い立たせたいものです。
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【編集後記】
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今週末は当社の経営計画会議を開催します。
ウィズコロナを考えながら建設業界の発展に資するような
経営計画を立案します。