コロナ禍ような見えない問題を見いだすための手法とは 【がんばれ建設1624】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年9月23日
NO1624
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今日の一言
「問題解決力が現場を救う」
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コロナ禍により、想定しない問題が発生するときの
人や組織の弱さを感じました。
問題を想定できておれば、その解決策を立案し、
それを粛々と実施すれば、問題は大きくなりません。
「予期していないことが起きうる」
ことが今回のコロナ禍で明確になりました。
では、どうすればよいのでしょうか。
それは「問題発見力」です。
安定している時代にはある程度問題はわかっているので、
それを解決する能力が重要ですが、
不確実性が上がれば上がるほど、
「そもそも何が問題なのか?」
を考える能力が重要になってきます。
工事現場においても、想定される問題に対しては解決することができます。
しかし、思いもよらないことが起きたとき、現場が止まり、
工期遅延、予算高騰などの問題が起きます。
山における狩りや、海における漁で、何か獲物をたくさん取りたいときに
大事なことは何でしょうか?大きく2通りの状況が想定されます。
1つ目は、獲物が十分いる場合です。
この場合に大事なことは、「いかにうまく獲物を取るか」になります。
見えるところに獲物はたくさんいるわけですから、
あとはそれをいかに効率的な最低限の労力でつかめるかが
成功のキーとなります。
続いて、もう1つの状況というのは、獲物が十分にいない場合です。
この場合は、そもそもまずは「獲物がいる場所を探す」ことの方が
重要になります。
工事現場においても、条件が厳しい案件では、問題が見えているので、
解決策を立案することが重要です。
一方、一見問題なく実施できそうな工事案件こそ、
見えない問題を発見する能力が重要です。
すると「言われたことを忠実にこなす」技術者は、問題を見つけられません。
たとえば、顧客や上司のニーズを理解した上で
「頼まれてもいないこと」(でもそのニーズに合ったこと)、
そして「先進事例(=誰かが既にやったこと)から学ぶ」のではなく、
「誰もやっていないことを考える」ことを
能動的に提案していく姿勢が技術者には求められるのです。
図面どおりに忠実に施工することを、大切にしてきた技術者は、
対応できなくなります。
まさに、自分から能動的に獲物を探しに行くことが
求められてきています。
解く力より、問題を見つける力こそが重要です。
自らの問題発見力を鍛えたいものです。
『問題発見力を鍛える』細谷功著(講談社現代新書)を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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今週は全国行脚です。
体調に気をつけてがんばります。