自前主義で売上40%増のアイリスオーヤマに学ぶ建設経営術【がんばれ建設1638】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年10月13日
NO1638
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今日の一言
「今こそ採用、ICT投資を」
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なるほど家電で有名なアイリスオーヤマが
コロナ禍にあっても絶好調です。
アイリスオーヤマの業績は、園芸用品、LED照明、収納家具、
調理器具、各種家電などホームセンター向けの売上が
前期より2桁伸びているそうです。
国内ネット通販に至っては、なんと売上が前期の2倍です。
2020年12月のグループ売上高は、前期比40%増の約7000億円を
見込んでいます。
2019年12月期の5000億円から2000億円の急上昇です。
アイリスオーヤマは、これまでにもピンチをチャンスに変えてきた経緯があり、
東日本大震災ではLED照明の増産に成功しています。
オイルショックで倒産仕掛けた経験から、
「ピンチが必ずチャンスになる経営」を心掛けてきたといいます。
チャンスに対応するべく、あえて稼働率を7割以下にする、
どんどん新商品を投入するため、毎週月曜日に「プレゼン会議」を行い、
即時決裁する、などと独特の経営手法で伸びているのです。
「在庫は悪である」と信じている会社は、設備もギリギリ、
倉庫もギリギリ、作業の人員もギリギリ。
そのほうが資本効率的には良いからです。
しかし、この方法は大きな需要変動には弱い組織となっています。
これから必要なのは、チャンスロスをなくす仕組みなのです。
「この製品を市場に投入すると売れるのはほぼ間違いないが、
今の当社には余力がない」
という状態をなくすのです。
7割の稼働率にしておけば、「いざ拡販」というときに、
「100%÷70%=1.42」で、5割増に対応できます。
建設業には、在庫という考え方はありませんが、
余裕のある人員を確保しておく必要があるかもしれません。
ギリギリの人員で、現場運営して、仕事が増えると
部長も役員も、果てには社長まで現場で働くようでは
チャンスロスが発生してしまいます。
それでは、会社の発展は望めないでしょう。
コロナ禍で経済は退潮気味です。
こんな時こそ、社員採用やICT投資をして、
きたるべき好景気に備えるのがよいでしょう。
「いかなる時代環境でも利益を出す仕組み」大山健太郎 著 を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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本日はオンラインセミナーを開催しています。
ずいぶん回数をこなしたので開催準備も
研修そのものもかなり慣れてきて、
チームワークで行っています。
今日は50名近い方が参加されていますので、
1人でも多くの方の気づきになるよう、がんばります。