社長ブログ

専門工と多能工、どちらの技能が伸びるのか【がんばれ建設1641】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年10月16日
NO1641

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今日の一言
「国土交通省の支援を受けて多能工化」
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タイガー・ウッズは小さなころ方ゴルフに特化して

トレーニングを積み、成果を上げました。

この道筋には、寄り道や、幅や、実験はほとんど存在しません。

このような専門特化型の育て方が人気なのは、

そのやり方がシンプルで、不確実性が低く、効率が良いからです。

それに、誰もがタイガーのように他人に先んじたいと考えています。

一方、フェデラー(テニス選手)のようにさまざまなスポーツを

試してみてから、専門分野を求め、極めた選手も数多くいます。

2018年のスーパーボウルに出場していたクォータバックのトム・ブレイディは、

アメリカン・フットボールの選手になる前に、

プロ野球のドラフトで指名されました。

ブレイディと対戦したニック・フォールズは、フットボール、

バスケットボール、野球、空手を経験し、

大学生の時にバスケットボールとフットボールの間で選択して、

フットボールの選手になりました。

同じ月、チェコのエステル・レデツカが冬季オリンピックで、

二つの異なるスポーツ(スキーとスノーボード)で

金メダルを獲得しました。

レデツカは子どもの頃にいくつものスポーツを経験しています。

有名なスポーツ科学者のロジャー・タッカーは、こう述べています。

「初期にいろいろ試してみることと、多様性が重要だということは明らかだ」

また、永続的な知識を得るためには、ゆっくりと学習するのが

最善だということです。

現在、現場の生産性向上のために、多能工を増やすことを推進しています。

幅の狭い専門工が多いと、どうしても手待ちが生じてしまい、

また、多くの業者に発注するため、その手続きが多くなってしまうのです。

一方、多能工は「何でも屋」と揶揄されることがあります。

何でもできるけれど、すべて中途半端だという意味でしょう。

しかし、これまで書いたスポーツ選手の事例のように、

特に若いうちに多くの職種の経験をすることで、

自らの専門性を高めることができるのです。

国土交通省では、この動きを加速させるために

「多能工化推進モデル事業」および、

「ICTを活用した施工管理モデル事業」を推進しています。

民間発注工事の現場において、ICTを活用して

施工管理の効率化を図る取組(公共工事は不可)を推進すると

400万円を限度に支援を受けることができます。

また、元請・上位下請企業が、専門工事会社と協力して

多能工化を推進すると、100万円程度を上限に

支援を受けることができます。

締切日は10月30日(金)です。

ICT、多能工化を推進して、生産性を向上させようとする

前向きな建設会社にはお勧めの内容です。

●モデル事業の詳細はこちら

https://www.kensetsu-kikin.or.jp/management/seisansei/model.html

●モデル事業のQ&Aは下記をご覧下さい

https://www.kensetsu-kikin.or.jp/management/seisansei/images/model_qa.pdf

『RANGE レンジ 知識の「幅」が最強の武器になる』

デイビッド・エプスタイン著(日経BP)を一部参考にしました。

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【編集後記】
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昨日は女性活躍についての講演会を開催しました。

全国から70名近い方にご参加いただきました。

建設業界は女性活躍について日本で最低レベル、

また、日本は世界の中で最低レベルとのこと。

つまり、日本の建設業界は世界で最低レベルということになります。

逆に、女性が活躍する職場を作れば、一躍有名になり、

女性はもちろん、男性社員も採用が容易になります。

私も女性が働きやすく、活躍できる職場づくりにがんばります。