社長ブログ

ライト兄弟から建設技術者が学ぶこととは【がんばれ建設1642】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年10月19日
NO1642

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今日の一言
「分け与える」
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『失敗図鑑』(大野正人著)という本を読みました。

偉人と言われている人が多くの失敗をしている事例を集めたものです。

たとえば、ライト兄弟といえば、飛行機を発明した人として有名ですが、

大きな失敗をしているのです。

1903年12月17日、アメリカ・ノースカロライナ州キティホークにて、

兄ウィルバー・ライト、弟オーヴィル・ライトの「ライト兄弟」が

作り上げた世界初の飛行機、ライトフライヤー号は、

この日、最初の飛行で12秒、その後4回の飛行を行い、

最長で59秒の飛行に成功したのです。

その後、ライト兄弟は、自分たちの飛行機の技術に

「特許」を取っていました。

これにより、ライト兄弟の技術は、かれらにお金をはらわない限り、

勝手に使えないものになりました。

しかし、多くの人が熱心に飛行機の研究をしていました。

当然、ライト兄弟の技術を参考に作られた飛行機も、次々とあらわれます。

すると、ライト兄弟はすかさず「おれたちの特許に似ている」と

文句をつけたのです。

もちろん相手も「いや、自分たちで考えたものだ」と言い返す。

こうして、どちらが行っていることが正しいのかを判断するための

裁判が始まります。

ライト兄弟は、このような裁判に時間を取られるようになり、

飛行機を改良する時間を持てなくなってしまいます。

その間、他のライバルたちによって飛行機の技術はどんどん上がっていき、

ライト兄弟の技術は、どんどん時代遅れになっていきました。

ライト兄弟は、ひとつの成功にいつまでもこだわってしまい、

その後の成長のチャンスを失ってしまったのです。

たとえば、一生懸命、走り方を学び、たくさん練習して、

大会で1位になったとします。

この後、「すげーだろう」と言うだけの人と、

自分が速くなった方法をみんなに教える人。

どちらがより大きな成功をつかめるか。

答えは、もちろん「みんなに教える人」。

このように、ひとつの成功から次の成功を作るには

「分け与える」ことがポイントになります。

建設業でも同じことが言えます。

施工管理技術者の中には、自分の得た知識や経験を若い人に

教えない人が多くいます。

学びたければ、自分で盗めと。

しかし、工事をして、困ったことや工夫したこと、

さらには、歩掛かりをまとめておくと、

次に同じような工事をする若手の参考になります。

これは、会社としての財産であり、それをまとめた技術者は

レジェンドと呼ばれ、社内でなくてはならない存在になるでしょう。

ぜひとも、ベテラン社員は「分け与える」ことを

念頭において仕事をしてほしいものです。

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【編集後記】
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昨日は、サッカー交流試合をしてきました。

結果は5対1で快勝。

今日は、とても気分良く、仕事ができます。