社長ブログ

新任の現場責任者に必要なスキル1「協力会社から見積もりを取るな」【がんばれ建設1678】

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年12月14日
NO1678

**************************************************
今日の一言
「現地一品生産だからこそコピペは厳禁」
**************************************************

新たに現場責任者として工事案件を担当するためには

どのような能力が必要でしょうか。

今回から5回に分けて解説します。

第1回の今回は、計画を作成する能力です。

現場責任者として任命されたら最初に実施するのは

施工計画書、実行予算書、工程表を作成することです。

その場合、多くの人が次のようにして作成します。

・施工計画書

過去の同種工事の施工計画書をコピーしてペーストする

・実行予算書

協力会社から見積もりを取って、それを元に予算を立てる

・工程表

協力会社から何日かかるかを聞いて、それを元に工程表を書く

いずれの場合もコピペ(コピーアンドペースト)です。

工事案件は現地一品生産で同じものは2つとないので

コピペではよい計画を立案できるはずがありません。

一方若手社員は、オリジナルの施工計画書や実行予算書、

工程表を作成したことがないので、

コピペ以外の方法を知らないことがほとんどです。

ではどのようにすればオリジナルの計画を立てることができるのでしょうか。

施工計画作成の際は、まず発生が予想される問題を抽出することが大切です。

品質、原価、工程、安全、環境の各セクションにて工種ごと、

どのような問題が発生するのかを予想し事前に対策を立案し、

施工計画書や作業手順書に織り込むのです。

いわゆるリスクアセスメントです。

例えば基礎杭打設に際して、地盤に玉石が存在する可能性があれば

オーガーを用意しておくことで工期遅延や杭のずれがなくなります。

予算や工程を立てるときには、歩掛かりをもとに総人工数を想定し、

金額や必要稼働日数を算出します。

元となる歩掛かりは、

それまでの工事施工にて野帳に書きためた出面を元にしたり、

会社でまとめあげた標準歩掛かりを参考にします。

自ら労務費と資材費を算出した後、

協力会社から見積もりや工程をだしてもらうのはよいのですが

自分の想定がないまま見積もりをとると協力会社の言い値になってしまいます。

想定リスクと歩掛かりをもとに計画を作成してこそ

現場にあった計画を作成することができます。

*************************************************
【編集後記】
*************************************************

急に冷えてきました。

現場で働く方々はたいへんなことと思います。

くれぐれも風邪を引かぬよう暖かい服装で現場勤務をしてください。