新任の現場責任者に必要なスキル5「工事のやりっぱなしでは人も会社も成長しない」【がんばれ建設】1683
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2020年12月21日
NO1683
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今日の一言
「発注単価の妥当性評価」
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若手社員がはじめて現場を責任者として担当した際、
あらゆる場面で困ることだらけでしょう。
それでも1現場担当するとそれが経験になります。
その後、着実に成長する人と、
いつまでも同じようなミスを繰り返す人に分かれます。
両者の違いは何でしょうか。
それは工事完了後に、工事結果を振り返り、まとめ
次に活かしているかどうかにつきます。
工事の振り返り方法には2つあります。
1つ目は主観的振り返りです。
もっとこういう施工法ですればよかった、とか
あのとき、このような対応をすればよかった
などという反省点をまとめておくことが重要です。
2つ目は客観的振り返りです。
型枠組の歩掛かりを10m2/人日で予算、工程を
考えていたが、実際には9m2/人日だった
鉄筋組の歩掛かりを1t/人日で予算、工程を
考えていたが、実際には1.2t/人日だった
コンクリートのロス率を2%で予算を組んでいたが
実際には2.5%だった
さらには協力会社への外注単価が妥当であったかどうかも
確認しておく必要があります。
協力会社が実際にいくらかかったかを試算し、
発注単価が妥当だったかどうかを確認しておくのです。
労務費、協力会社持ちの資材費、機械費、
そして協力会社経費を合計し、数量で割ると実質単価を算出できます。
それを発注単価と比較をして、その妥当性を評価するのです。
実質単価の方が大きい場合、協力会社は赤字だった
ということになりますし
発注単価の方が大きい場合、発注単価が甘かった
かもしれないということになります。
すると次の工事で発注する際
「前の工事では実質・・円の単価でできているので
今回の単価は・・・でお願いします」
などと言えるでしょう。
上司、先輩がこのように工事終了後の振り返りをしている会社では、
部下はその様子を見ながらとりまとめ作業をすることができます。
一方、工事が終わったらやりっぱなしで、
すぐ次の工事にとりかかっているような会社では、
若手社員は育ちません。
さらには会社全体のレベルアップにもつながりません。
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【編集後記】
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今週で研修、コンサルティングの今年分は終了です。
よい形で2020年を終えることができるよう
より建設会社の発展につながる形で実施します。