修繕が必要な橋をゼロにする国土強靱化策への建設技術者の備えとは【がんばれ建設1690】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年1月7日
NO1690
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今日の一言
「メンテナンスに備えよう」
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国土交通省は、自治体が管理する橋梁のうち定期点検で
緊急または早期の対策が必要と判定される割合を
約30年後にゼロにすることを閣議決定しました。
現在、修繕を早期に講じる必要のある「3」か、
緊急に修繕すべき状態の「4」と判定された橋梁のうち、
19年度末までに修繕に着手した割合(修繕着手率)は
自治体で34%にとどまります。
そこで、国交省は5カ年加速化対策の予算を投じ、
自治体が管理する橋梁の老朽化対策を推進。
最終年度の25年度に、「3」か「4」の判定を受けた橋梁の
修繕着手率を73%まで引き上げます。
さらに、53年度までに、
2巡目以降の点検で「3」・「4」判定を受けた橋梁を含めて
100%に高める見込みです。
さらに、「3」・「4」判定の橋梁の修繕に加えて、
「2」の状態から計画的に老朽化対策を講じる「予防保全」を推進します。
53年度までに、修繕が必要な全ての橋梁で対策を終え、
「3」や「4」と判定される橋梁がなくなる状況を目指します。
今後ますます社会資本の維持管理工事が増えてくることでしょう。
建設会社、技術者としてもそれに対応する準備を
今から進めておく必要があります。
まずは資格取得です。
「コンクリート診断士」は必須です。
また岐阜大学では
「ME」(メンテナンスエキスパート)資格の取得を推進しています。
これは橋梁のみならず、
トンネル、道路土工、舗装の維持管理技術を習得した人に
与えられる資格です。
詳しくはこちら。
「ドローン操縦士」も必要でしょう。
橋梁点検にはドローンの活用が欠かせません。
これは民間資格ですので、教習所が各地に設置されています。
ドローン操縦士とは
企業にあっては、3Dレーザースキャナーへの投資が
今後必要になってくるでしょう。
迅速に、かつ正確に測量するためには必要な機材の一つです。
購入すると1000万円近くかかりますが、
各種補助金を活用しているケースを見かけます。
これら維持管理工事対策を、
2021年の経営方針の一つに加える必要があるでしょう。
日経クロステック/日経コンストラクション 2020.12.21 記事
を一部参考にしました。
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【編集後記】
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年末年始には10冊の読書をすることができました。
おもしろい本がたくさんありましたので、今後順次ご紹介します。