社長ブログ

努力の上に辛抱という棒を立てる【がんばれ建設1705】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年2月2日
NO1705

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今日の一言
「錐は片手では揉めない」
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コロナ禍の中で、努力しよう、とか、辛抱しよう

などということばをよく聞きます。

社内でも、部下や若い人に向かって、努力、辛抱

という言葉を使います。

この「努力、辛抱」という言葉について、

よくわかる落語家 桂小金治さんの文章を見つけました。

以下、ぜひお読みください

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「努力の上に辛抱という棒を立てる」

10歳の頃、僕にとって忘れられない出来事があります。

ある日、友達の家に行ったら、ハーモニカがあって

吹いてみたらすごく上手に演奏ができたんです。

無理だと知りつつも、家に帰ってハーモニカを買ってくれと

親父にせがんでみた。

すると親父は「いい音ならこれで出せ」と神棚の

榊の葉を1枚取って、それで「ふるさと」を吹いたんです。

あまりの音色の良さに、僕は思わず聞き惚れてしまった。

もちろん、親父は吹き方など教えてはくれません。

「俺にできて、おまえにできないわけなはい」

そう言われて学校の行き帰り、葉っぱをむしっては

一人で草笛を練習しました。

だけど、どんなにがんばってみても一向に音はでない。

あきらめて数日でやめてしまいました。

これを知った親父がある日

「おまえ悔しくないのか。

俺は吹けるがおまえは吹けない。

おまえは俺に負けたんだぞ」

と僕を一喝しました。続けて

「一念発起は誰でもする。

実行、努力までならみんなする。

そこでやめたらドングリの背比べで終わりなんだ。

一歩抜きん出るには努力の上の辛抱という棒を立てるんだよ。

この棒に花が咲くんだ。」

と。

その言葉に触発されて、僕は来る日も来る日も練習を続けました。

そうやって何とかメロディーが奏でられるようになったんです。

草笛が吹けるようになった日、さっそく親父の前で披露しました。

得意満面の僕を見て親父は言いました。

「偉そうな顔するなよ。

何か一つのことができるようになった時、自分一人の手柄と思うな。

世間の皆様のお力添えと感謝しなさい。

錐だってそうじゃないか。

片手では錐は揉めぬ。」

努力することに加えて、

人様への感謝の気持ちが生きていく上でどれだけ大切かということを、

この時、親父に気づかせてもらったんです。

翌朝、目を覚ましたら枕元に新聞紙に包んだ細長いものがある。

開けてみたらハーモニカでした。

喜び勇んで親父のところに駆けつけると

「努力の上の辛抱を立てたんだろう。

花が咲くのは当たりめえだよ」

子ども心にこんなにうれしい言葉はありません。

あまりにうれしいものだから、お袋にも話したんです。

するとお袋は

「ハーモニカは3日も前に買ってあったんだよ。

お父ちゃんが言ってた。

あの子はきっと草笛が吹けるようになるからってね」

僕の目から大粒の涙が流れ落ちました。

いまでもこの時の心の震えるような感動は、

色あせることなく心に鮮明に焼き付いています。

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【編集後記】
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私の祖父はビルマ(現ミャンマー)でハタ商会を創業しました。

私はその3代目としてハタ コンサルタントを再創業しました。

そのため、このたびのミャンマーの騒動には心を痛めています。

早期に解決すること、祈っています。