社長ブログ

急な仕事を、やる気のない部下に依頼するときの4つのポイント【がんばれ建設1712】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年2月15日
NO1712

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今日の一言
「背景、目的、やり方、ゴールを伝える」
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心から福島・宮城・栃木の皆様・他地域の地震に襲われた皆様を

お見舞い申し上げます。

施工管理技術者は、一人では何もできず、

協力会社の方々や部下に仕事を上手に依頼してこそ工事が進みます。

上手に依頼することができることを「依頼力」と言います。

「依頼力」は成果を出す施工管理技術者にとって必須のスキルでしょう。

しかし、今どきの若者にうまく伝わらなかったり

年上部下に対してどのように伝えれば良いか、悩ましいところです。

コミュニケーションで最も重要なことは、“相手に伝わる”かどうかです。

“伝える”だけではダメで、“伝わる”ことを意識しなければなりません。

“伝える”の場合は発信した時点で目的が達成されますが、

“伝わる”の場合は相手が理解したうえで

行動に移してくれるかどうかがポイントになります。

例えば、部下に仕事を依頼するとき、

あなたはどんな言い方をしているでしょうか。

「この仕事は、あなたが担当してください」だけでは伝わらず、

部下は動かないでしょう。

仕事を依頼するときには、伝えるべきことが4つあります。

1) なぜ、それをあなたにお願いするのか〈背景〉

2) それをやることで誰が幸せに(楽に)なるのか〈目的〉

3) どうやればよいのか。気をつけるべきことは何か〈やり方〉

4) これをやることでどうなるのか〈ゴール〉

です。これらを伝えなければ相手は動きません。

至急の図面作成を若手社員に依頼する際、

「仕事だからやれ」「とにかくやれ」ましてや

「つべこべ言うな」では心に響かず、

部下がやったとしても、やらされ感満載です。

仕事に前向きではない部下に対して腹を立てても逆効果です。

そこで、上記4つのポイントを踏まえて次のようにいいましょう。

1) あす施工する際の施工図を書いて欲しいんだ。

 協力会社の職長が、君が書いた図面がわかりやすくていいというんだよ。

 急で悪いけれどよろしくお願いします。〈背景〉

2)君が書いた施工図で施工することで、

 協力会社の仕事が早く進むし、そのことで顧客も喜ぶと思うんだ。〈目的〉

3)現場で寸法計算をしないで済むように、

 職人が必要な寸法は施工図に書き込んで欲しい。〈やり方〉

4)この仕事をやりきってくれることで、現場は工程を守ることができるし、

 何より君の成長にもつながると思うよ。〈ゴール〉

すると、部下は

「はい、がんばってやってみます。」

と言って、急な図面作成にしっかり取り組むようになってくれるでしょう。

自分の言いたいことをただ伝えるのではなく、

どう言えば気持ちよく行動してくれるか、

相手に“伝わる”コミュニケーションを意識することが重要です。

周囲の人と良好な人間関係を築くには、

自分とは違う考え方や価値観に触れて、

自分の考え方がすべてではないことを認識すること。

そう考えると、うまくいかないことや不満な毎日が

少しずつ変わっていくかもしれません。

『損する言い方 得する言い方』 谷 厚志 著

を一部参考にしました。

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【編集後記】
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週末は、40名の方々にコミュニケーション研修を

オンライン形式で行いました。

スプレッドシートを用いて行うことで同時に

演習成果を共有することができスムーズでした。

現場で活用してもらえますこと祈っています。