セミナー受講しても成果がでないのはなぜか【がんばれ建設1756】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年4月23日
NO1756
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今日の一言
「わかる、できる、喜ばれる」
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「セミナーを受講すると成果がでますか」
とよく聞かれます。
私は
「セミナーを受講するだけでは成果は出ません」
と答えます。
セミナーを運営する会社の責任者として
無責任に聞こえるかもしれませんが、これは事実です。
では、どうすれば成果がでるのでしょうか。
それは「実践」です。
セミナーを受講すると、知識を習得することができます。
「わかる」という段階です。
それを現場で実践してみると、最初はうまくいきません。
繰り返し実践することで、ようやくうまくいくようになります。
「できる」という段階です。
すると、顧客満足が高まったり、工事がスムーズに進んだり、
利益が増えたりします。
すると、顧客や協力会社や自社が喜びます。
「喜ばれる」という段階です。
このように
「わかる」
↓
「できる」
↓
「喜ばれる」
の段階を踏まえることで、セミナーを受講して成果が出たと
判断することができるのです。
例えば、原価管理の研修を受けて低減方法が「わかり」
現場で実際に行ってみて、原価低減が「できる」ようになり
顧客や協力会社や自社に「喜ばれる」のです。
セミナーを受講して、その内容を実践する人は20%といわれています。
また、それをやり続けることで成果を上げる人は、その20%、
つまり、セミナー受講者の4%です。
これでは、建設会社の経営者は、社員さんをセミナーに受講させる
意義を感じないでしょう。
そこで私は、セミナーに実践活動を加えたカリキュラムを考えました。
「新入社員育成2ヶ月コース」
「新任現場責任者育成3ヶ月コース」
「現場代理人育成6ヶ月コース」
「建設業幹部社員育成3ヶ月コース」
のように「●ヶ月コース」と銘打っているものです。
これは、例えば、コミュニケーションの講義をすると、
1ヶ月後までに必ず面談や交渉などの実践を強制する仕組みです。
原価管理の講義をすると、1ヶ月後までに必ず原価低減策を
実践することを強制します。
このような進め方をすると、受講生から
「仕事が忙しくて研修の実践活動を実施するのがきつい」
という声が出ることがあります。
それを私は「筋肉痛」だといっています。
つまり、今まで使わなかった筋肉を使っているので痛んでいるだけで、
それが筋肉に変わると、筋肉痛はなくなり、新たな力になるのです。
「筋肉痛」にならないようなセミナーは、「わかる」段階にはあるのでしょうが
「できる」状態でなく、さらには「喜ばれる」ようにはならないのです。
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【編集後記】
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昨日、ある建設会社にて研修を実施しました。
その会社では、会長、社長が終始研修をオブザーブし、
しきりにメモをされていました。
冒頭に幹部が挨拶をされる会社は多いですが、
最後まで熱心に参加される会社は少数です。
この幹部の姿勢が好業績を支えているのだと感じました。
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