社長ブログ

わずかな報酬。生還の保証なし。ただし、成功すれば名誉と称賛が手に入る。【がんばれ建設1767】

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年5月20日
NO1767

**************************************************
今日の一言
「ビジョンを掲げる」
**************************************************

通常、現場で結果を出す現場代理人は、

工事部門の課長や部長に抜擢されます。

しかし、現場代理人が行う「施工管理」と

部課長が行う「組織管理」とは大きく異なります。

「施工管理」とは、工事の品質、原価、工程、安全環境を管理し、

顧客満足を高めることが目的です。

それに対して「組織管理」とは、施工力、営業力、人材力、組織力、

財務力を高め、4K組織(高収益、高成長、好財務、好待遇)を

作ることが目的です。

「組織管理」を学ばないまま部課長になると、

何をすればよいのかわからないため、

結局は現場フォローのみしか実施せず、

4K組織に導くことができません。

部課長に必要な3つの条件があります。

一つめは「やりたいことをもっている」こと。

一般にはビジョンといわれているものです。

部全体の結びつきを強める

部全体が「安全基地」となる

粗利益を増やし賞与を10%向上させるなどです。

工事現場であれば、「予算と工程を守って、無事故で、

工事を竣工させる」がビジョンであり、とても明確です。

一方、部や課では、部課長がビジョンを設定しなければ、

目の前のことだけを実施する組織になってしまいます。

「これだけはどうしてもやりたい」という

明確な「旗」を掲げられること。

これが部課長の第一条件です。

二つ目は「旅の仲間を集められる」こと。

「これがやりたい」と旗を掲げることは、

たいていは、一人ではできないことです。

だから、賛同者を集める必要が生じてきます。

ところが、それを面倒くさいことと感じる人もいるでしょう。

そんななかで、自分のビジョンに賛同してくれる人を

一人ずつくどき、仲間に引き入れる必要があるのです。

そのためには、ただ旗を立てるだけではなく、

その旗にどんなビジョンが描かれていて、

それを実現することが、どれほど会社や社会にとって、

有益かつ魅力的であるかを広く伝え、

さらにはその旗を見た人に「自分もやってみたい」という

気持ちを起こさせなければなりません。

三つ目の要素は「旅の目的地までチームをまとめ、

引っ張っていく」こと。

旗のもとに集まった人たちに思う存分力を発揮させ、

ゴールに向かわせる、いわば統率力です。

どんなに素晴らしい夢であっても、部課長がその夢を実現するための

具体的な道筋を示せなければ、せっかく集まった人たちも

やる気を失い、離れていってしまいます。

メンバーのモチベーションを常に高い状態に保ち、

さらに、彼らの力を一つに束ねて同じ方向に進ませるためには、

現実味のあるしっかりした部門経営計画が必要です。

「探検隊募集。

 わずかな報酬。

 極寒。

 まったく太陽を見ない日が何日も続く。

 生還の保証なし。

 ただし、成功すれば名誉と称賛が手に入る」

これは1914年、ロンドンの新聞に掲載された

「大英帝国南極横断探検隊」の隊員募集広告です。

働き方改革からは逆境するような内容です。

しかし、反響は大きく、世界中から5000人を超える

応募があったそうです。

メンバーの気持ちを奮い立たせることこそ、

部課長の大切な役割です。

『カベを壊す思考法』扶桑社新書368を

一部参考にしました。

*************************************************
【編集後記】
*************************************************

昨日は、幹部社員研修を実施しました。

私は、常々1ヶ月に1冊以上読書しない人を

幹部社員にしてはいけない、と言っています。

昨日、幹部社員診断を実施し、

優秀な幹部社員の資質があると認定された方

すべてが毎月1~4冊の読書をされていました。

私の説が裏付けされ、さらに確信を高めました。

*************************************************