あなたは現場でイニシャティブを発揮しているか(自己診断付き) 【がんばれ建設1792】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年6月28日
NO1792
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今日の一言
「コンセプチャルスキルを身につけよう」
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幹部社員に必要な能力には3つあります。
1)コンセプチャルスキル
自分の考えを方針という形でとりまとめ、部下に周知する能力
2)テクニカルスキル
情報を調査、収集して有効活用する能力
3)コミュニーケーションスキル
人と人との葛藤を処理し、部下に対して適切なフィードバックをする能力
今回はこのうち、コンセプチャルスキルについて解説しましょう。
コンセプチャルスキルには次の2つの要素が必要です。
イニシャティブ
率先して人の行動を変えさせる能力
何かを始めたり、やめたり、変えさせたりするには、誰かが率先して働きかけねばならない。
イニシャティブの有無とその質は、リーダーシップの効果性を左右する大事な要素である。
意思表示
人に対して意思表示をする能力
リーダーシップの特性は,その人の意思の表し方に強く出る。
はっきり物を言わない人でも、実は信念はあるがそれを口に出せない場合と、
もともと確固たる信念がないから意見やアイデアが出せない場合がある。
では、あなたにイニシャティブ、意思表示についてコンセプチャルスキルがあるかどうか、
診断をしてみましょう。
以下のA~Gの文章のうち、普段の自分の言動に最も近いものを1つずつ選んでください。
1)イニシャティブについて
A全力投球し、まわりも積極的に応じてくれる。
B自分も他人も駆り立てる。
C他人を喜ばすためなら何でもする。
D自分がリードをとり、従う人には感謝の意を表する。
E求めに応じて最低のことだけはこなす。
F既成の確実な方法を使って、物事を着実なペースですすめる。
G自分の得になることなら努力する。
自分に利益を与えてくれれば、こちらもお返しをする。
2)意思表示について
A質問には応じるが、自分の意見はいわない。
後が面倒なので胸のうちは明かさない。
B人が喜びそうなことしか口に出さない。
Cまわりの反応を打診する形で自分の考えを述べ、妥協点を探る。
D自分の考えをまわりの人に伝えることが大切だと思う。
すぐれた意見があれば、自分の考えを変えて賛成する。
E自分の信念を正しいと信じ、あくまで主張する。
反対する人がいれば、その誤りを何としてでも証明してみせる。
F納得がいかなくても他人の意見に同調する。
正しいかどうかより、あえて逆らわない方がよい。
G自分の信念は変えたりしないが、まわりの人に意見やアイデアを出させる。
そして、そのまずい点をわからせてやる。
ではあなたが選んだ結果をもとに診断結果は以下の
とおりです。
マネジメント型
1)でA、2)でDを選んだ方は幹部社員としての適性が高いです。
強引型9・1
1)でB、2)でEを選んだ方は物事の進め方が強引すぎです。
協調型
1)でC、2)でFを選んだ方は協調的すぎでイニシアティブ不足です。
えこひいき型
1)でD、2)でGを選んだ方は部下にえこひいきして、接している可能性があります。
無関心型
1)でE、2)でAを選んだ方は幹部社員としての適性が低いです。
中途半端型
1)でF、2)でCを選んだ方は、言動が中途半端で、部下からみてわかりにくい上司です。
カメレオン型
1)でG、2)でBを選んだ方は、自分の考え方がなく、
上司のいいなりになっている可能性があります。
では、どうすればコンセプチャルスキルを高めることが
できるのでしょうか。
物事の本質を考える習慣をつける
コンセプチュアルスキルは、一言で言うと「物事の本質を見極める力」です。
これは、目的を考えることを習慣づけることで鍛えられます。
「なぜ今、この業務が必要なのか?」など、日常業務について
目的を考える癖を身につけるといいでしょう。
「働き方改革がなぜ必要なのか」
「ICTの導入が自社になぜ必要なのか」
「なぜ新卒採用が必要なのか」
日頃から考える癖を身につけることで、物事の本質を見極める力が鍛えられます。
自分の行動や言動を深く内省する
その道のプロと言われ「目利き力」をもっている人たちの
行動・思考パターンを分析してみると、
彼らが豊富な体験から学びを引き出していることがわかります。
たとえばベテランの医師は、短時間の問診で患者の状況を把握し、
即座に処方箋を出します。
こうした離れ業ができるのは、過去に数多くの症例に接してきた体験の積み重ねが、
医師としての目利き力を高めているからです。
施工管理技術者でいうと、
今降っている雨が4mm/h以下で打設継続ができるレベル
かどうかを瞬時に判断する
目の前の岩塊を、3分のワイヤーで吊れるかどうか判断する
コンクリートに用いる細骨材が練り混ぜに適する
粗粒率かどうかを判定する
ということです。
これらは「体験」するだけでは獲得できないスキルです。
「体験」+「内省」が必要です。
内省とは、自分の考えや行動などを深く省みる行為の
ことであり、「反省」と同義の概念です。
どうすれば雨量計を用いずに雨量が分かるのか
どうすれば岩塊の重量を正確に判定できるのか
どうすれば試験をせずに粗粒率がわかるのか
「今日一日をふりかえり、失敗や成功を見出し、その味をかみしめる。
これが体験である。
反省することなしにポカンと暮らしてしまえば、これは体験にならない」
松下幸之助(『物の見方 考え方』PHP研究所)
「リーダーの行動を考えるときには、むしろ立ち止まることも重要なことだと思っています。」
元・スターバックスコーヒージャパン株式会社 CEO 岩田松雄氏
(『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』サンマーク出版)
内省を通じて、自分の取った行動とその結果を振り返り、
「なぜ、うまくいったのか(いかなかったのか)?」「そこから何を感じたのか?」などを
自分の頭のなかで反芻・整理することで、新たな気づきや学びが引き出され、
持論が形成されます。
その過程が、コンセプチュアルスキルを鍛えることにつながるのです。
PHP研究所 6月10日の記事を一部参考にしました。
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【編集後記】
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今週は雨模様の日が多いようです。
西日本豪雨は、2018年7月でした。
十分に気をつけたいものです。
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