大きな声の上司がいても、会議で正しい結論を出す方法【がんばれ建設1797】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年7月5日
NO1797
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今日の一言
「投票して意思表示をする」
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現場や会社で会議をして、施工工法を検討するという場面はよくあるでしょう。
その時、その会議のリーダー(部課長や現場責任者)が、
「みんなはどう思う?」と尋ねることなく、
「私の意見はこうだ。みんなそれでいいか?」と大きな声で尋ねられるとどうでしょうか。
「はい」と言わざるを得ないような雰囲気になってしまいます。
「反対です」と言って、嫌われるといやだ
会議を長引かせたくない
反対してあとでうまくいかなかったら責任をとらされる
などの理由でリーダーに反論しないのです。
しかし、それではよい意見はでませんし、何よりもチームの雰囲気が悪くなります。
そんな場合は、投票してから議論するのがよいでしょう。
グループ全体の空気や、立場がいちばん上の人間が影響力を発揮する前に、
メンバー各自が意見を発表する機会を与えるのです。
一人ひとりの思いを潰さないようにすれば、多種多様な考えが集まります。
そのようにして生み出された成果は「集団の英智」といえます。
投票によって、自分の意見を表明してもらう方法は次のようです。
1)無記名での投票
紙に意見を書いて投票してもらい、進行役が結果を発表する方法です。
2)二択でなく程度を尋ねる
「賛成」「反対」を聞くのではなく、程度を尋ねるという方法があります。
「それは安全か?」や「それでうまくいくのか?」などの
「はい/いいえ」でしか答えられない質問ではなく、
「この工法はどのくらい安全か?」
「この工法はどの程度うまくいくと思うか?」
という尋ね方をするのです。
そうすれば、尋ねられたほうは、「賛成/反対」の二択ではなく、
その先に起こることについてさまざまな想定を巡らせることになります。
3)「パーセントカード」を同時に見せる
「パーセントカード」を活用する方法もあります。
1、5、20、50、80、95、99などと書かれたカードをひと組として人数分用意し、
投票してもらうのです。
4)複数の項目に投票する
各自に選択肢の3分の1の票数を与える方法です。
例えば、6つの工法から1つを選択する場合、各自に2票与えるのです。
5)指を使って投票する
指を使う投票もあります。
0,1,2,3,4,5の指を立てて投票するというものです。
0~5本の指を使う投票は、グループの気持ちを手早く確認したいときに用います。
「本工法の採用について、どの程度賛成なのか。6段階で投票してください」
のような感じです。
なお、これらどの方法をとるにしても、
投票の前に次のように語りかけるとよいでしょう。
「全員の考えをまとめる前に、みなさんはどの工法を採用すべきだと思っていますか?
各自、手元にあるカードに書いてください」
「みんながどう思っているか知りたい。
資材の入荷日はいつにするべきだと思うか、最適だと思う日付を付箋に各自が書いてほしい」
「おかしいと思うことをできるだけ口にしやすくしたいと思っています。
この職場改善の提案を支持する気持ちはどの程度ありますか?
手元にあるカードの数字で表してください」
できるだけ多くの意見を出せる雰囲気を作ることこそが、
リーダーの役割だと理解しましょう。
『LEADER’S LANGUAGE 言葉遣いこそ最強の武器』
L デビッド マルケ著を一部参考にしました。
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【編集後記】
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熱海の土砂崩れは、開発用盛土の影響があると報じられています。
造成工事の施工方法に問題がなかったのか、
今後の情報提供に注意したいと思います。
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