コンプライアンス違反で一発倒産した建設会社2社の事例【がんばれ建設1808】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年7月20日
NO1808
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今日の一言
「法遵守の重要性を意識しよう」
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コンプライアンス順守は重要ということは、
よく言われていることです。
しかし、違反行為が、即倒産につながってしまう事例が
相次いでいます。
反社会勢力との関係で倒産
K社は、大手ゼネコンや地場中堅建設などからの下請けとして、
店舗やオフィスビル、ホテル、マンション、工場などの給排水・
空調・消火設備を中心に、電気設備工事などを手がけていました。
新型コロナウイルスの感染拡大の中でも、
衛生工事が増え、業績は好調でした。
しかし、4月、警察がK社の代表を含む関係者が、
暴力団幹部を交えた食事会を開き、
同幹部が実質的に経営していた飲食店を訪れるなど
密接な交際をしていたとして、
暴力団排除措置に関する協定に基づき、
K社を暴力団関係事業者として通報したのです。
このことでK社の主力の取引金融機関が
即座に口座を凍結しました。
これにより、5月の手形決済が不履行となる可能性が生じたため、
K社は金融機関に取引継続を要請しました。
しかし、反社会的勢力との関係といった重大なコンプラ違反の代償は大きく、
他の金融機関もK社との取引を停止し、口座を凍結しました。
5月の手形決済は不履行となり、事業継続が困難となりました。
K社は約30億円の負債を抱え、急転直下で5月10日に自己破産を申請することとなりました。
品質不良で倒産
N社は、賃貸用木造アパートの建築を得意としてきました。
建築単価は一般的な木造2階建てアパートを扱う同業他社に比べて
20%以上安く抑えられている点が強みです。
ところが問題が発生しました。
工事現場に作業主任者を置かず作業させたとして、
13年3月、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されました。
さらに11月には宅建業法違反で、20年2月には廃棄物処理法に基づき、
行政処分を受けるなど、数々のコンプラに抵触する不祥事が発覚します。
そんな折、アパート階段が崩落し、死亡事故が起きました。
「手抜き工事では?」という信用不安が高まり、事業継続が困難となりました。
N社は事故発生から1カ月後、自己破産を申請しました。
反社会的勢力との関係、労働安全衛生法、宅建業法、
廃棄物処理法違反などが発生すると、法違反行為への罰則、罰金のみならず、
企業継続が難しくなってしまいます。
経営者、経営幹部はもちろんのこと、
現場代理人は顧客や近隣住民の安全、安心のみならず、
会社や、自分の生活を守るためにも、コンプライアンス順守に、
より注意を払う必要があります。
日経産業新聞 7月9日を一部参考にしました。
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【編集後記】
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毎週月曜日の朝は会議を開催して、
コンサルティング案件の調整を行っています。
昨今、多くのご依頼をいただき、
うれしい悲鳴です。
最善の準備をして、
建設会社の人生育成のお力になれるよう、
スタッフ一同がんばります。
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